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リチウムイオン電池搭載機器のリコール相次ぐ

Anker、モバイルバッテリーなど4製品を自主回収 – ケータイ Watch

一昨日、Ankerがモバイルバッテリー等のリチウムイオン電池搭載製品のいくつかをリコールしました。バッテリーセルの製造工程に不備があり、セルの内部短絡(ショート)による発火等の可能性を認めたことによる自主回収とのこと。
7月の山手線車内におけるバッテリー発火事故以来、モバイルバッテリーに由来する発火・発煙にまつわるニュースを目にする機会が増えました。実際の事故件数以上に世の中の注目が高まっているということでしょう。

Ankerはこれまでにもモバイルバッテリーのリコールを何件か出しています。しかしこれは単純にAnkerのモバイルバッテリー全ての信頼性が低いということではなく、市場シェアの高さ故に商品点数・出荷台数ともに多いこと、近年ラインアップを拡張しすぎて品質管理しきれなくなっていること、そもそも2024年頃までの中国製リチウムイオンバッテリーセルが過当な価格競争によって品質低下していたこと、などに起因すると思われます。Ankerはモバイルバッテリー大手だけあってこういうときにちゃんと情報を出してくれるだけマシな方です。

シェアの高いAnker製品だけあって私の身の回りでもこのリコールに該当する人は何人かいるようです。かく言う私も、昔買った10,000mAhのモバイルバッテリーがまさに当該機種でした…が、製造時期が違っていたからセーーーフ。もっとも現在はより新しい機種に買い換えていて、この旧型は災害時等の緊急用として保管してあるだけのものですが。

と一安心していたら、今日になって別のリコールのニュースが。

Francfrancのハンディファンに発熱・不良の恐れ 自主回収へ – ITmedia NEWS

Franfranのハンディファンで自主回収です。こちらはリチウムイオンバッテリーには問題はありませんが、充電用ICの不具合による動作不良や発熱の問題があるのが回収の理由。充電の不具合による発熱はバッテリーセルにも影響(発煙・発火とか)を及ぼすリスクがあるわけで、これも広義には同種の品質問題と言って良いでしょう。

でもこのハンディファンなんか見覚えあるんだよなあ…と思っていたら我が家にありました。

Li-ion Gadget

妻が今年買ったハンディファンが型番・製造ロットともにバッチリ該当!(汗
ただ「この夏の暑さに対して風が弱すぎたからあんまり使ってなかった」というのがある意味ケガの功名というか(笑。

製品の回収は店頭ではなくWeb申込→回収キット発送、という流れになる模様。そして返金方式は商品代金相当のQUOカード。まあ数万円のものならともかく二、三千円の返金に多大な事務処理コストをかけるわけにもいかないだろうしこれが精一杯というところでしょう。ほぼハンディファンが必要ない季節になってからのリコールだったことが双方にとってせめてもの救いか。

リチウムイオンバッテリーは構造上どうしてもリスクを伴うもので、自衛するといっても「信頼できるメーカーの製品を買う」「過充電や過放電を避ける」「高温下ではなるべく使わない(日本の夏では難しい)」「落下など強い衝撃を与えたものは使わない」「水に濡らさない」などできることは限られています。あとはできる限り各メーカーのリコール情報にアンテナを張っておくくらいですかね。
安心して使うには近い将来実用化される全固体バッテリーを待つしかないのですが、それもまずはEV(電気自動車)からの普及が見込まれているからモバイルバッテリーまで降りてくるのは相当先。現時点では通常のリチウムイオンバッテリーよりも安全性が高いと言われる準固体(半固体)かナトリウムイオンバッテリーを使うくらいしかないのでしょう。自分が今使っているモバイルバッテリーだっていつリコール対象になるか判らないし、そろそろ一つ準個体 or ナトリウムイオンバッテリーを買っておくかなあ。

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