いつの間にか渋谷駅南口方面に新しい店ができていたので、入ってみました。
最近あちこちに出店している「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。」。一度聞いたら忘れないインパクトの強い店名と「蕎麦にラー油を入れる」という常識外れな発想。それ自体はかつて虎ノ門に存在したという蕎麦屋「港屋」のインスパイアらしいですが、インスパイア系で他店展開するあたりが商魂たくましいし、蕎麦屋というよりもラーメン屋のビジネスモデルに近い。そういう点も含め、以前から気になっていたチェーンではありました。
しかしこの変わった店名と句点(。)使い、それに看板の黄色・黒・赤、というあたりで気がついたのですが、ここはあの「カレーは飲み物。」と同系列店なんですね。
メニューはこんな感じ。写真を見る限りでは、ざるではなく丼に入った大盛り蕎麦という風体。
実際はどんな感じなんでしょうか。
店舗の入口にある券売機で食券を買い、カウンターに着席します。
カウンターには天かすとラー油、それに白ごま…に見えるものは魚粉のようです。
この時点でもう既に蕎麦屋ではなくラーメン屋の空気感。
目の前に吊されている籠の中には無料の生卵。
蕎麦には煮卵入りのメニューもありますが、この生卵を使うと卵がダブってしまうところなので、どちらを取るかあるいは両方食べるか計画的に挑む必要があります。
そこにどーん!!!と届けられた私の蕎麦。肉そば 250g+ちくわ天トッピングにしてみました。
これはまた…店先の写真よりもさらにパンチのある見た目のやつが出てきた。
蕎麦の上にうずたかく積み上げられた刻み海苔。
これは蕎麦界の二郎、と呼ばれる理由も分かる気がします。
ただしこのままでは食べようにも海苔が崩れてきてしょうがないので、
とりあえず海苔をあらかたつけ汁のほうに移動させてみました。
すると中から大量の胡麻とネギが。今まで蕎麦をこんな食べ方したことがなく、麺を食らう前に軽く面食らいます。
では、いただきます。
おおお…これは。確かに蕎麦のつけ汁なんだけど、ラー油の力でガツンと濃い味。海苔、胡麻、ネギの風味も効いてる。
そして麺は蕎麦にしては太く、超強いコシ。もはや蕎麦をすするのではなくワシワシ食べる、そんな感覚。味付けも含め、これは蕎麦ではなくほぼつけ麺に近い何か。この麺がどうやって作られているのか分からないけど、蕎麦じゃなく六厘舎系の麺でも違和感がないんじゃないだろうか。
かなり濃い味でボリュームのあるつけ蕎麦なので、途中からは味が単調でちょっと飽きてきます。そこで、目の前にある生卵を割ってドボン!溶き卵状にすると味がマイルドになって、また新しい気分で食べていくことができます。これは煮卵じゃなくて生卵を選ぶので正解でした。
看板には「魚粉と蕎麦湯で〆る!」と書かれていましたが、250g の蕎麦に大量のトッピングでお腹いっぱいになってしまい、そこまで到達できませんでした。
確かに美味しかったけど、蕎麦として食べるならやっぱりオーソドックスな蕎麦のほうが良いかな。これは蕎麦とはちょっと別種の食べ物という感覚です。でも食欲が減退しがちなこの季節、冷たくてパンチのあるこのつけ蕎麦は夏バテ防止にちょうど良いかもしれません。暑さにやられたら、また食べに来てみよう。「黒カレー肉そば」なんていうもう何屋なのか分からないメニューもちょっと気になってるんですよね。
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