「男は基本的に体ひとつでいたい」
祝！『劇映画 孤独のグルメ』興行収入 10 億円突破！！
劇場公開から二ヶ月が経ち『劇映画 孤独のグルメ』がひとつのマイルストーンを達成しました。松重さんご本人がこの数字に言及したことは（私の知る限り）ないものの、確か何かの記事でテレ東が 10 億を成功判定ラインと位置づけているという話がありました。まあ映画の公開にあたり「この映画が失敗したら井之頭五郎役を降板する」という松重さんのコメントはいつものドラマ製作発表時と同じ自虐ネタだろうし、映画関連のプロモーションにおけるスタッフの言動からは既に新シーズンの企画が始まっていそうな気配が感じられます。とはいえ数字的には大台を突破して「成功」という結果を得られたことはファンとして純粋に嬉しい。
ちなみに時を同じくしてほぼ同期間上映している Gundam ジークアクスも興収 30 億を突破したというニュースがありました。孤独のグルメの 3 倍という実績はすごいけど、逆に言えばテレ東深夜ドラマの映画がガンダム（それもスタジオカラー制作）の 1/3 の数字を記録しているというのもすごいことだと思います。
さて、そんな喜ばしいニュースを聞いたことで思い立ち、私は孤独のグルメ Season1 第 1 話の舞台となった門前仲町に行ってきました。「庄助」には映画公開初日の夜にも行ったところではありますが、今回はちょっと別の目的で。
↑の写真はドラマ Season1 のキービジュアルが撮影された場所であり、ドラマの冒頭でミカンを落としたお婆ちゃんを五郎が助けてあげた場所でもあります。いかにも『孤独のグルメ』らしい居酒屋の看板や提灯が並ぶ路地、ここは門仲の有名な飲み屋通り・辰巳新道。さすがに放送から 13 年も経てば大半のお店は入れ替わってしまっているようですが（特に看板が印象的だった居酒屋 よし子がなくなってしまったのが寂しい）、雰囲気はほぼ当時のまま。ある意味この場所がドラマ『孤独のグルメ』の始まりの地なんだなあ。
ついでに近くの富岡八幡宮へ第 1 話の五郎と同じようにお詣りしてきました。
今改めて Season1 を見直すと、当時は最近のシーズンと比べて映像も音も照明もショボくてまさにテレ東深夜の低予算ドラマという感じ。劇伴の使い方もまだパターンが決まっていないようだし、五郎のキャラやモノローグにも初期の手探り感が見えるのが面白い。ちなみに劇中で五郎がここに来る前に立ち寄った GALLUP というアンティークショップは残念ながら 8 年前に閉店してしまったようですね。
というわけで、今回の最終目的地がこちら。
…ここだな。
おいしいコーヒーと手作りごはん…イメージがいやなぶつかり方だ（笑）。
五郎がドラマ内での初めての仕事に訪れた喫茶店です。立地は先ほどの辰巳新道のすぐ近く。
私は基本的に五郎が食事をした店を聖地巡礼していてそれ以外のロケ地はあまり熱心には巡っていないのですが、いい機会と思い訪問してみました。
ちなみに劇中でこのときのクライアントだったマダム（演：山村美智）、単にここで待ち合わせただけかと思ったら実はこの店の店長という設定だったんですね。13 年経ってエンドロール見て初めて気づく事実…。
13 年前のドラマ登場時とほぼ変わらぬ店内。装飾は少なめでシンプル、静かでとても落ち着く。
本物の店長は山村美智のようなマダムではなかったようで、ちょっとだけ安心しました（笑。
ちょうど空いているタイミングに入れたようで、「お好きなお席にどうぞ」と言われたらもちろんゴロー席を選ぶわけです。
静かで落ち着けるはずのこの空間で、マダムの長話に付き合わされた五郎はたまったものじゃなかったろうなあ（笑。
フードメニューは喫茶店らしくパスタ類が充実。
でも、表の「手作りごはん」に引っ張られてごはんものがまんまと食べたくなってる俺。オムライスにするか、ハヤシライスか…いや、いいとこ取りのオムハヤシなんてのもいいな。これはちょっと迷う。
自家製ケーキはシフォンケーキとチーズケーキの二種類。せっかくだからどっちかいっておきたい。
それにしても、外食がどんどん値上がりしてる昨今にあって、この値段。ありがたいじゃないの。
注文を済ませると、厨房から勢いよくフライパンを振る音と何かを炒める音が聞こえてきました。お店が静かだから余計響くのかもしれないけど、喫茶店らしからぬ熱心な仕事ぶりがこの音から伝わってくる。手作りごはん、改めて期待大ちゃん。
悩んだ挙げ句に注文したのはオムライスでした。デミグラスにホタテまで入ってるというオムハヤシも魅力的だったけど、卵の黄色とケチャップの赤に今日は惹かれた。
得物はスプーンと箸。箸はきっとサラダ用ってことなんだろうけど、こういう洋食でも箸を添えてくれるところが孤独のグルメ的には正しい。
オムライス、なるほどこういうタイプか。
美しく巻かれた卵にたっぷりのケチャップが嬉しい。そしてプルプルな状態のままチキンライスの上に載せられてるってことは、これを割る儀式を自分でやっていいってことだろう。
ならば、自らスプーンで卵の中心線を割っていくわけです。中から広がるトロトロの卵、見ているだけで幸せになる。
チキンライスも単なるケチャップ味じゃなくコクがあってうまい。丁寧に手作りされたオムライス、想像していた以上においしい。
食後にはホットコーヒーとシフォンケーキもいただいてみました。
シフォンケーキには生クリームに加えてイチゴとミントまで添えてある。これは大の大人が食べるにはちょっとかわいすぎる気もするが、とにかくおいしそうだ。
シフォンケーキ、ふわふわながらもけっこうしっかりとした食感。
オムライスの後に食べるならチーズケーキの方がよかったか？と思わなくもないけど、甘すぎなくておいしい。味的にはこれくらいが好み。
そしてコーヒー。特にこだわった銘柄とか書いてなくても、お店でちゃんと入れてくれたコーヒーってうまい。
ここ、今までは単にドラマの仕事パートのロケ地というイメージだったけど、コーヒーも食べ物もちゃんとおいしいじゃないですか。
八幡様にうまい飯が食えますようにって、ついでにお願いしたのが効いたようだ。
ドラマ『孤独のグルメ』の始まりの地、改めてひととおり堪能しました。
ごちそうさまでした。
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