ブルツ 引退を認める (GPUpdate.net)
ウィリアムズ ブルツを賞賛 (GPUpdate.net)
中嶋 ブルツに代わってブラジルGPに出場! (GPUpdate.net)
今シーズン限りでのレースドライバー契約終了が確実視されていたウィリアムズの A. ブルツがシーズン終了を待たずして引退を発表。これに伴い、サード/リザーブドライバーである中嶋一貴の次戦ブラジルでのレースドライバーデビューが決定しました!
ブルツは工学部出身の F1 ドライバーとして非凡なマシン開発能力を発揮し、マクラーレンやウィリアムズの戦闘力向上に貢献。直近では今季のブリヂストンワンメイクタイヤ決定の立役者ともなったと言われています。
ベネトン時代のレースドライバー経験のあと、代理出走となった数戦を除きテストドライバーに注力していましたが、今シーズンはウィリアムズで久々にレースドライバーのポジションを獲得。ある意味旬は過ぎたドライバーだけに、今季のドライバーラインアップ発表時には一部で疑問視する声も聞かれましたが、荒れたレースではベテランドライバーらしい粘りを見せ、カナダ GP で 3 位表彰台、ヨーロッパ GP でも惜しくも 4 位ながらファイナルラップまで 3 位争いを繰り広げる好レースを見せてくれました。くせ者揃い(それでも一昔前に比べると優等生ばかりですが)の F1 ドライバーの中でも憎めないドライバーの一人だったので、私とそう変わらない 33 歳という年齢での引退には一抹の寂しさがあります。
しかし、それを差し置いても嬉しいのが一貴のレースデビュー。武者修行の GP2 では中盤以降安定した速さを発揮し、数度の表彰台と最終戦での PP を獲得。優勝こそありませんが、満を持しての F1 デビューということになりました。現時点では必ずしもトップとは言えないチームであろうと、ホンダ系ドライバーでなかろうと、「NAKAJIMA」の文字が記された赤白のヘルメットがグランプリを疾走する姿は、初めて F1 を観たときに同じヘルメットのドライバーに憧れた当時の少年には、特別の意味があるのです。もちろん一貴には父の存在など関係ない走りを見せてほしいとも思いますが、彼を応援するときには彼自身を応援するのに加えて、どうしても特別な感慨を禁じ得ません。インタビュー等での一貴の受け答えを聞く限り、彼自身はそれも是としてとらえている部分もあるようなので、私も遠慮なく応援させてもらいたいと思います。
ということで、チャンピオン争いと既存日本勢のがんばりに加えて、最終戦ブラジル GP にまた新たな楽しみが生まれました。10 日後のレースが、今から待ちきれそうもありません。
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