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CEATEC 2010

今年も CEATEC に行ってきました。

「CEATEC JAPAN 2010」が幕張メッセで開幕 -AV Watch

今年の CEATEC は業界のトレンドを激しく反映していて 3D と iPhone/iPad 的な何か祭り状態になっています。3D は業界全体として盛り上げようとしている分野で、それ自体はいいと思うのですが、個人的にはモバイルとコミュニケーションのほうにイノベーションの可能性を感じるので、そっちに注目中。
ということで、そのあたりを中心に私が見てきたものをメモしておきます。

まずは先週その名前で我々の度肝を抜いた、シャープの電子書籍端末/サービス「GALAPAGOS」。シャープブースでは AQUOS クアトロンと並ぶ扱いの大きさでした。

個人的に、このネーミングには思うところもあるけど、それはそれ。

GALAPAGOS の 5.5inch 版端末がこれ。コンテンツ一覧画面が iBooks と同じく本棚のメタファーになっています。

iPhone 3GS と並べてみるとこんな感じ。iPhone は 3.5inch なので、GALAPAGOS の 5.5inch モデルのほうが一回り以上大きいです。数字から考えれば当然ですが、どうしてもデザインイメージから iPhone 的なサイズ感を想起してしまうので、そういう先入観で見ると大きく感じてしまいます。


背面はこんな感じでラバーっぽい塗装が施されていて滑りにくくなっています。こういうところの作りは好感が持てますね。
でもさすがにこのサイズだと手にずしっとくる印象。重さのスペックはまだ明かされていませんが、電車の中でつり革につかまりながら片手持ち・・・はちょっと厳しいかも。

電子書籍を表示させてみたところ。5.5inch で WSVGA(1,024×600)の解像度を持つだけあって、iPhone 4 ほどではないにしろ高精細な表示が可能です。文字サイズは画面のピンチイン/アウトで変更することができ(さすがに無段階でというわけにはいきませんが)、自分の読みやすいサイズに調整可能。
液晶の大手メーカーらしくこのあたりの美しさはさすがですが、私はバックライト方式のディスプレイで書籍を長時間読むのはちょっと辛いんじゃないかと思っているので、どうかなあ。ユーザーの好みで Kindle や Sony Reader のような電子ペーパー方式の端末と好きな方を選択できれば問題はないのでしょうが、今のところ電子ブックのフォーマットと端末(メーカー)が半分紐付いているような状況なので、最悪の場合は音楽配信と同様の悲劇を繰り返すことになりかねません。

ちなみに電子ブックのページ送り/戻しはタッチパネルのスワイプ操作で行いますが、「ページがめくれるような」画面エフェクトが施されているものの、いまいち滑らかに見えません。無駄にアナログの要素を持ち込んでそこにリソースを使うよりは、個人的にはデジタルならではの表現と気持ちの良い画面切り替えを発明してくれたほうがよっぽどいいと思うのですが・・・。

GALAPAGOS のインターフェースはタッチスクリーンとこのトラックボール/ボタンのハイブリッド。BlackBerry や Mac の MightyMouse についているのに似た極小トラックボールと、左側に戻るボタン/右側にホームボタンという構成です。iPhone や Android 端末を使い慣れていれば、そんなに戸惑うことはないかと。

続いて、同じくシャープの「IS03」。私は GALAPAGOS よりもむしろこっちに注目していました。

ただ、デザインはまんま iPhone で、フチの部分だけカラバリにしてみましたー、という雰囲気。シャープに限らず最近この意匠のスマートフォン/タブレット端末ばかりで、個人的にはちょっと辟易(´д`)。似たようなデザインや操作性にすることでユーザーの心理的ハードルを下げる効果はありそうですが、各メーカーもうちょっとプライド持ってほしい・・・。

IS03 に触ってみてまず気がついたのは、フォントの美しさ。これはたぶん LC フォントかな?非常に読みやすくて好感が持てました。
Android 系の端末のフォントって多くがどうも Linux くさいフォントで、漢字の書体も日本語的というか少し中国語寄りというか、見た目の印象からして取っつきにくいイメージがあったのですが、このフォントは非常に読みやすく、印象も良い。少なくともこの部分は iPhone に匹敵すると言っていいのではないでしょうか。シャープはこのフォントのライセンス外販をやっていたはずなので、ぜひ他の Android 端末メーカーも導入してほしい。あ、自分でインストールするのでシャープからフォントだけリテール販売してくれても良いです(ぉ。

IS03 の最大のセールスポイントの一つである FeliCa 対応。「おサイフケータイ」アプリを起動すると、このようにズラッと電子マネー/クーポン系のサービスが表示されるのですが、

現時点ではほとんどがサービスの公式サイトに繋がるだけ(´д`)。

・・・Edy に至ってはこれだけです(;´Д`)ヾ。
アプリにアイコンが表示されているサービスに関しては、いずれ正式対応することは明らかになっているとはいえ、現時点で電子マネー系サービスを日常的に使っている人が IS03 に乗り換えるなら、これらのサービスに対応してからですかねー。

ブラウザで Web を表示してみたところ、スピードはまずまず。au が採用している EV-DO 方式は、規格値としては docomo や SBM 等が採用する HSPA に比べて遅いですが、特に iPhone は SBM 回線ではお世辞にも速いとは言えないので、IS03 で使ってい(て iPhone の SBM 回線をベンチマークとす)る限りでは、そんなに不満はなさそうです。

この手の端末では液晶画面下にホームボタンやバックボタンが配置されるのが常になっていますが、IS03 では液晶面にはボタンが皆無(側面には電源やボリュームボタンがあります)。その代わり、画面の一番下の列にタッチパネル方式の操作パネルが置かれています。
この部分だけモノクロだし妙に解像度が低いし、と思っていたら、

ここだけ表示パネルとは違う液晶が搭載されているようですね。私は最近和式ケータイの新製品をほとんどチェックしなくなっていたので知らなかったのですが、シャープが昨年製品化した「メモリ液晶」というデバイスのようです。この「メモリ液晶」というのは、電子ペーパーに使われる E Ink と同じように「書き換え時のみ電力を必要とする」という省電力な表示デバイス。なので、液晶画面オフ時にもこのように時計やバッテリ残量などを表示しっぱなしにしておくことができます。これはおもしろい。

IS03 のもうひとつの特長はワンセグ対応ですが、アンテナ・・・・・・。

ちなみに au のブースにある IS03 の展示には人だかりができており、なかなか触ることができませんが、シャープブースなら多少空いているので、じっくり触りたければシャープブースがオススメ。キャリアブースよりもメーカーブースのほうが触りやすい、というのは最近のこの手の展示会の鉄則ですね。

docomo ブースでは発表されたばかりの GALAXY S/GALAXY Tab も展示されていましたが、写真のような状況で触る余裕なし(;´Д`)ヾ。あと一回り小さくて軽い iPad があってもいいのに、と思っていたので GALAXY Tab のほうは少し気になっていたんですが・・・。

今年の CEATEC で一番盛況だったのは間違いなくこれでしょう。グラスレス 3D REGZA。でも、60~90 分待ちと言われるととても並ぶ気にはなれません・・・。
こういう状況の東芝ブースを見るとどうしてもいつぞやの SED を思い出してしまうのですが、年末の発売前にどこかアメリカの会社に訴えられて発売延期→そのままお蔵入り、みたいにならなければいいけど(´д`)。

そんなところですかね。
金曜日にもう一度行く予定があるので、他に気になるものがあったらまた書くかもしれません。

コメント

  1. ‘み’ より:

    I03は結構真剣に購入考えてます。
    料金プランも何かしら発表されるようなので、それ次第ですけどねぇ

  2. B より:

    ハードウェアそのものはけっこう良い感じでしたよ。iPhone 用だと制限が多い ATOK が Android 用で使いやすいものとして出てきたりしたら、私もそっちに揺れそうです(^^;;
    あとはサービスと料金プラン次第ですかねー。

  3. 匿名 より:

    iPhone4持ってるけど、液晶の色あいがあんまり好きじゃないので心揺らぐなー。
    IS03にしろGALAPAGOSUにしろ、SHARPの発色が物欲を
    かりたてる\(^o^)/

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