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Crystal LED

ソニー、次世代ディスプレイ「Crystal LED」 -AV Watch
【本田雅一のAVTrends】CES記者会見に見る、TVメーカーのトレンド -AV Watch

今年の CES でのテレビ関連は売り上げがシュリンクするテレビ市場の暗中模索を象徴するかのように、日本勢は 4K2K、韓国勢は OLED(有機 EL)の大画面化を中心に進化の方向性を模索しつつ、業界全体としてスマートテレビや Google TV、スマートデバイス連携などの提案が活発化しつつあるように思います。まあこのあたりまでは昨年の CEATEC あたりから続いている流れではありますが、興味深かったのがソニーの Crystal LED ディスプレイ。

「LED テレビ」というのは、数年前に SAMSUNG が主に米国で「LED バックライト搭載液晶テレビ」のことをマーケティングワードとしてこう呼び、あたかも「液晶ともプラズマとも違う新技術を採用したテレビ」かのような印象を与えて大ヒットしたということがありました(しかも、その後各社が LED バックライトに切り換えたときには逆にコストの低い CCFL バックライトを主力に切り換えて価格で勝ったという話もある)。そのちょっと後に、シャープが LED(えるいーでぃー)バックライト搭載 AQUOS を CM で「レッドアクオス」と呼んだときにはさすがに閉口したものでしたが(´д`)、今回の Crystal LED ディスプレイはそれら「LED バックライト搭載液晶テレビ」とは異なり、「テレビの画素のひとつひとつが、自発光する LED そのもの」という話。


液晶ディスプレイの仕組みは、おおざっぱに説明すると「液晶パネル自体は、電圧をかけることで明るさや色味が変化するフィルタで、それに背面からバックライトの光を当ててやることで映像を表示する仕組み」になっています。それに対して、Crystal LED ディスプレイは「ディスプレイ面に横 1920×縦 1080×3 色 個(4K2K の場合は横 3840×縦 2160×3 色 個)の超小型 LED を敷き詰めて、その一つ一つの発光を制御することで映像を表示する仕組み」。発光素子の色表現性にもよりますが、液晶パネルというフィルタを使って表示する液晶ディスプレイよりも鮮やかな色表現が可能で、かつ画素単位での発光を制御できるため、黒の再現性が高い(液晶の場合は、バックライトの部分駆動技術を使っても完全に黒にすることは難しい)というメリットがあります。
画素そのものが発光するという点では、有機 EL ディスプレイも、今や製品化の見込みがほぼ絶たれてしまった SED/FED ディスプレイも、発光させる素子の違いこそあれ、基本的な考え方は同じようなものです。

画質については実物を見てみないことには何とも言えませんし、現時点ではまだ技術発表レベルなので製品化までどの程度時間がかかるか、製品化されたとしてどの程度の価格になるのか、はまだ見当もつきませんが、テレビの買い換え時期がこれでまた悩ましくなったことは間違いないと思います。我が家の BRAVIA 46X5050 はデザインや音まで含めると今でも満足していますが(気づけばもう 5 年目に突入してた)、CCFL バックライトだしモーションフローは 2 倍止まりだし 3D 未対応だし 4K2K なんてもってのほかだし、ということでせめて 4K2K が普及価格帯になる頃には買い換えたいとは考えていました。テレビくらいの大物になるとさすがにブラウン係数の高い我が家とはいえ、「とりあえずつなぎの買い換え」みたいなのはなかなか決裁が下りないですし(´д`)。
ともあれ、今年の CEATEC ではまたこれに行列ができるのでしょうが、できれば実物をチェックしに行きたいところです。

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