「陸の王様と海の王様がお出ましとは、こいつはすごいことになっちゃったぞ」
ドラマ『孤独のグルメ Seaon4』聖地巡礼。今回は第 3 話、箱根編まで遠征にやって来ました。箱根は 3 年前に Manfrotto の機材レビュー小旅行に訪れて以来。あの日はあいにくの天候で消化不良気味だったので、箱根に来ること自体を楽しみにしていました。Season4 は従来にも増して遠征回が多くて巡礼も大変ですが、行程を考えるのもそれはそれで楽しいものです。
というわけで、小田原から箱根登山鉄道に乗って宮ノ下駅まで。三連休ということもあって、登山鉄道は乗車率 100% 越えの混雑ぶりでした。
途中、車両の 3 回のスイッチバックを経て、宮ノ下へ。ここからお店まで、井之頭五郎の足跡を辿ります。
歩くのは「宮ノ下ノスタルジック散策路」。ほほう、ノスタルジックねえ。
(モデル:クマデジタ五郎)
ふ~ん、線路沿いに細い道があるんだ。
道草こそ、旅の醍醐味だ。
ノスタルジックって感じでもないが、ちょっといいぶらり道だ。
……。
…ノスタルジックというより、獣道ックな道になってきたぞ。
……最終的に登山道のような険しめの山道になってきました(汗。
これ、確かに真夏にスーツは厳しいよなあ。
登り切ったところで、再び住宅街に出ます。
そこで目に飛び込んできたのが、ゴローも見つけた「いろり家」の看板。
場所が分かりにくいことで有名な「いろり家」ですが、この看板にさえ出会えれば、あとは難しくありません。
ただ、看板に書いてあるとおりに行けば良いとはいっても、「え、ここ?」という路地を入っていく感じなので、確かに難易度は高い(;´Д`)ヾ。
こっち、なんだよな…?
普通だったらお店があるとは思えない路地で、「いろり家」を発見しました。
しかしこの外観といい、それに路地から階段を半階分くらい下る入口といい、予備知識なしに入ろうとは思えない敷居の高さだよなあ。物理的な敷居は低いけど(ぉ
ここは箱根の秘密基地か。
入口には、芳名帳的なノートが置いてあって、来店順にここに名前と人数と注文を書いていってください、とのこと。
実はここ、予約は開店直後の一巡目のお客さんの分しか取っておらず、それ以降は来店順になるのです。事前に予約しようとしたらこの日は既にいっぱいだったので、早く行って並ぶ作戦に出ました。
が、開店 1 時間前にお店に着いたところで、芳名帳には予約以外に既に 1 組のお客さんの名前が。これは、確実に巡礼組だな(笑
ともかく、予約組+2 組目に入れるならば目当てのものは食べられるだろう、とひと安心して、開店までの時間は周囲を散策してみることにします。
というわけで、開店までの間にロケ地を回ってみます。
やって来たのはお店から徒歩数分の「温泉幼稚園」。もともとは小学校だった施設が、今は幼稚園として使われているようです。
正門を入ってすぐの頭上を箱根登山鉄道が走っているという、鉄ちゃんならたまらないであろう場所。
我々が温泉幼稚園に着いたところ、先客が 2 組。
まさにドラマの中から出てきたような女の子とおばあちゃんの二人組と、さっきの芳名帳で我々の前に名前が書いてあったと思われる二人組(笑。
やっぱりここは押さえとかないとね!
で、これが問題の(?)ブランコなわけです。
ゴローさん、いい歳して全力でブランコに乗ったと思ったら、ブランコから見事な大ジャンプを決めて着地!
このシーンを再現しようと思ったんですが…、
(モデル:四本木五郎)
このブランコの幅が狭い!
大人が座ろうとすると骨盤というか尻肉に金具が食い込んで、痛い!仮に強引にねじ込めたとしても、ジャンプしようとしたときに抜けない(ぉ
松重さん、どんだけ細いんですか…。
というコントのようなやりとりを重ねているうちに…腹が、減った。
ちょうどお店がオープンする時間が近づいてきたので、店に戻ろう。
…ってお店の前すごい行列になってるんですけど!!!
テレビ+三連休のパワー、恐るべし。まあ、我々はもう名前書いてあるから大丈夫なんですけどね。
ちなみに、放送時には「ステーキ丼は毎日限定 15 食」となっていたのが、放送後はしばらく数を倍にして対応していたそうなのですが、我々が行ったときには限定 50 食まで拡大されていました((((;゜Д゜)))。それでも限定数が終わってからお店を訪れる人が後を絶たず、断られていたようです。
我々はちょうど正午頃、最初のお客さんが一巡したところで入店。
店内は劇中のイメージよりもかなり狭く(広角レンズで撮っていたのでしょう)、けっこうぎゅうぎゅう詰めになって着席。
「狭くてすみませんね」としきりに謝られるので、逆にこちらが恐縮してしまいます。
ん?
これは…知恵の輪。懐かしいなあ。
まあ、ここはお約束でやるでしょ。
知恵の輪なんて何年ぶりだろう。
一見抜けそうだけど引っかかるところじゃなくて、ちょっと想定外のところにすんなり抜けるポイントがある、というコツは分かっていても、そう抜けるものではありません。
(モデル:クマデジタ五郎)
いい大人になってもやっぱりダメか。クッソ!
というところまで再現しての聖地巡礼です(ぉ
…というコントをやっている間に、注文したものが運ばれてきました。
あれれれれれー?これは何だろう。ゴールデンコーラかな(ぉ
休日とはいえ、昼間から飲む黄金の液体は格別。
本来ならここでゴローが食べた一品料理をツマミにしたいところだけれど、店内に黒板が掲示されていませんでした。
まあこれだけ混んでいたらそんな余裕もないのだろうし、後に並んでいる数十人のお客さんのことを考えると長居するのも悪いし、ここはひとつガマン。
さっそくメインの丼をいただくわけですが、ここのランチは足柄牛のステーキ丼か、肝和えアワビ丼の二択。
これはものすごい決断を突きつけられてしまった。
うーん、極上肉でガツンといくか、肝和えアワビの大ご馳走を取るか。
いっそのこと両方…。
いやいや、両方くださいなんて言えるわけ…ある!(ぉ
まずはステーキ丼から。
もうね、店の前で並んでいるときから、周囲の空気がほんのりステーキの香りになっていて、もうここまで食欲を抑えるのに必死でした(笑
肉厚な足柄牛を、内側に赤みを残した状態でちょうどいい具合に焼き上げた、丁寧な仕事ぶり。盛りつけもどこか品がある。
うん、期待を裏切らない貫禄、品格、風貌だ。いただきます。
お~っ。
俺の決断は間違っていなかった。
この噛み応え、この充実感。
脂っこすぎない、程良いジューシー感。肉そのものの味が堪能できる焼き加減。それをステーキソースがうまく引き立てている。
味付けはステーキソース以外にも塩、ポン酢、山葵と多彩。それぞれで肉の違った表情を楽しめる。これはいい。
丼についている温泉卵は、ステーキ丼を途中まで食べたら上からかけちゃったっていい。
TKG を超えた、TKSD(卵・かけ・ステーキ・丼)だ。半熟卵とステーキソースの共演も素晴らしい。
ステーキという狩猟民族の王様を、丼メシに載っけて迎える農耕民族、日本人。やはりご飯は、この島国の食の御神体だ。
側仕えしている味噌汁の働きも素晴らしい。
よ~し、往路は終了。これから復路、第 6 区のスタートです。よーい、丼(ぉ
これが海の王様、いろり家のアワビ丼。ぷりっぷりのアワビに肝を和えた大人の味。
もちろん一人で 2 杯食べたわけではなくて、こちらはさすがにみんなでシェアしました(笑
しかしこのアワビ丼もまた、絶品。
アワビに肝だけじゃなくてたっぷりのバターも和えてあって、とても濃厚なお味。
正直、男はステーキとアワビだったらステーキだよなあ…と思っていたけど、これは甲乙つけがたい。
またペースが上がってきちゃったぞ。これは、うまさの箱根越えだ。
あ~、越えた…目の前にフジヤマが見えるようだ。
ドラマを観たときからずっと楽しみにしていたステーキ丼だったけど、確かに期待を裏切らなかった。
食べ終えた後に、もう一杯ステーキ丼をおかわりしたくなったレベル。
我々がお店の中にいる間もずっと電話が鳴り止まない状況で、放送以来の人気ぶりがまだ続いているようでした。ほとんどの電話が「道に迷った」ではなく予約の電話だったようなので、間違いないでしょう(笑
それにしても、店員さん(大女将・若女将に加えて、この忙しさで臨時にもうお一方入っているようです)がこれだけ忙しいにも関わらず本当に腰が低くて恐縮しました。人気が出ても奢らないこういうお店こそ、長く続いていってほしいものです。
ごちそうさまでした。
Season4 は私にとって遠征が多くてちょっと大変だけど、はるばる来た甲斐がありました。
さて…腹ごなしに、もう少し歩いてみるか。
コメント
突然のご連絡申し訳ございません。
東京でテレビ番組の制作を行っている坂野と申します。
こちらの記事で掲載されている「箱根町立温泉小学校」の校門のお写真を番組内で使用させていただけないでしょうか?
もしよろしければご返信頂ければ幸いです。
何卒ご検討の程宜しくお願い致します。
ご連絡ありがとうございます。
ご使用を希望されている番組の詳細(局と番組名、放送予定日、使用される文脈など)と条件(著作権の帰属、クレジットの有無、謝礼など)についてご連絡いただけますか?オープンなところに記載するのが難しければ個別にご連絡いただく形でも構いません。よろしくお願いいたします。
ご返信頂きまして誠にありがとうございます。
詳細を個別にお送りさせて頂ければと思うのですが、
連絡手段がわからず、大変恐縮ではございますが、
sakano.h67@gmail.com宛てにメールアドレスをいただくことは可能でしょうか?
もしくは、そのほかご連絡方法がございましたらご教授頂けますと幸いです。
何卒宜しくお願い致します。