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渋谷区神宮前の毛沢東スペアリブと黒チャーハン

「今はカレー腹じゃない。でもなんか熱いものを入れたい。熱いもの、なんだろうなあ…」

シャンウェイ

ドラマ『孤独のグルメ Season4』聖地巡礼。今回は、今週放送されたばかりの第 9 話、神宮前中華編の舞台にさっそくやって来ました!

神宮前といえば、原作では神宮球場でウィンナー・カレーを食べる回に登場した場所。ドラマでは、回想シーンとしてこの神宮球場回のワンシーンが扱われていましたが、今まで原作のオマージュ的な演出や台詞こそあったものの、原作そのものを再現したシーンはなかったので、胸熱モノ(ロケ自体は神宮ではなく川口市営球場で行われたようですが)。そんな感じで製作サイドにもいつも以上にこだわりが感じられた回。それにこれまで、激辛回と焼肉回にハズレなし。というわけで、期待も高まろうというものです。

鉄板中華 青山シャンウェイ

シャンウェイ

お店は、お洒落なお店やギャラリーが建ち並ぶ外苑西通り沿いの 2F にありました。普通なら、通りがかってもまず入ろうとは思わないだろう立地です。
中華料理というより、イタリアの家庭料理でも食べさせてくれそうな雰囲気の店内なのが、外苑前らしいといったところでしょうか。
中華は大人数で食べた方がいろいろ食べられて楽しいけど、あまり広くない店舗だから、大人数すぎても入りきれません。4~6 人くらいがちょうどいいところかと。

ちなみに放送直後ということもあって、お客さんがひっきりなしに訪れては満席で断られていました。少なくとも 10 組以上断られてたんじゃないですかね…予約しておいて良かった。

シャンウェイ

メニューの冒頭に、店主の佐々木さんからのメッセージが。

食材が踊る、弾ける。まさに、ここに書いてある想いそのものを具現化した料理を、私たちはこの後堪能することになるわけです。


シャンウェイ

煮沸人間?なんじゃそりゃ。

メニューはかなり多彩。それでも、劇中や「ふらっと QUSUMI」に登場した料理の多くが、メニュー外のものだったりするくらい、頼めば何でも作ってくれそうな勢いです(実際、食べられない食材を伝えたらかなり柔軟に対応してくださいました)。
この店は一気に頼むより、様子をうかがいながらジワジワいったほうがよさそうだ。

シャンウェイ

ま、まずはビールから。このところ少し涼しくなってきたと思ったら、今週はまた暑さが戻ってきてしまったので、仕事終わりのビールは外せません。
生ビールはプレモルですが、瓶の台湾ビールもあるので、かなり辛い湖南料理と一緒に飲むなら薄い台湾ビールのほうが合っているかも。

シャンウェイ

いきなり「ふら Q」に登場した裏メニューからになりますが、白はまぐりとニラの炒め物。この堆く積み上げられた蛤とニラのタワーに、のっけから圧倒されます。

シャンウェイ

このぷりっぷりの蛤もうまいんですが、蛤のエキスがしっかり溶け込んだスープが絶品。
あまりのうまさに、レンゲじゃなくて貝殻でスープをすくって飲んでしまう。

シャンウェイ

そして蒸し鶏のネギ醤油。ゴローちゃんはももの部分だけをもらってましたが、我々は一羽まるごと!凄い迫力だ。

それに、ものすごく柔らかい。さすがは 10 時間蒸されただけのことはある。これは蒸しまくってるな…この食感は犯罪だ。

シャンウェイ

自らほぐれてしまいそうなほど柔らかい鶏肉と、ネギと三つ葉のシャキシャキ感の対比が楽しい。
食感もいいけど、味が、味が!

劇中で言われていたとおり、骨まで本当に柔らかい。顎に力を入れなくても、骨まで食べてしまえる。まあ、骨だけ食べておいしいものでもないですが(笑、小骨に悩まされることなく全部食べられるこの幸せ。

シャンウェイ

ドラマ外ながら食べてみたかった「シャンウェイ餃子」。デカい!
皮は厚めのもちもちした食感で、具はうまみがギュッと詰まってて、これはうまい。ランチならこの餃子とごはんだけで満足できるレベル。

シャンウェイ

どんどんいきます。
お次は、天使の海老ロンジン茶炒め。

言わなくてもちゃんと人数分の海老を入れてきてくれる気配りが嬉しい。

シャンウェイ

鶏の骨と同じく、殻まで食べられちゃう、天使の海老。
大根とかインゲンの食感もいい。

うん、このうまじょっぱさ。ロンジンが効いてる。
お茶を調味料にしちゃう、中国四千年。

シャンウェイ

続いて本命、毛沢東スペアリブの登場です!どどーん!!!
売り切れちゃうかなと思って、これだけ事前に予約しておきました。

間近で見るとまたすごいな。さすが毛沢東、すごい威圧感。

怖じ気づくな、スペアリブだ。

シャンウェイ

もう箸とか気取ってないで、手づかみでガブッと齧り付きます。でも、できたてはちょっと持っていられないレベルの熱さ。それでも躊躇していたくないくらいのうまさ。口の中で脂身が溶解していく感触と、そこから滲み出る甘みがたまらない。
そして後から猛烈な勢いで追いかけてくる辛さ!これが中国八大料理最強と言われる湖南の辛さなのか。でも、辛さに慣れたのか、麻痺してきたのか分からんが、うまくなってきた。

シャンウェイ

で、たまらず紹興酒のロックをいただいてしまうわけで。
麻辣の効いた中華料理と一緒に飲む紹興酒って、なんでこんなにうまいんだろう。

シャンウェイ

紹興酒はもちろん甕出し。久住さんも飲んでたやつですね。ただ、この紹興酒が大人気で、あれよという間に売り切れてしまっていました。

シャンウェイ

こちらは麻香辣子鶏(唐辛子と鶏もも肉の炒め物)。劇中には登場しませんでしたが、隣のテーブルのお客さんが食べているのがやたらうまそうで、頼まずにはいられませんでした。まさに、劇中のゴローの行動を地で行ってしまったわけです。
これがまた…辛い!辛い上に熱いから、余計に辛い!でもうまい!
上海の辛さが本気を出してきた。

シャンウェイ

それでもって、ごはんもの。メニュー外の黒チャーハンですが、これが本当に黒い。
黒天丼なら昔食ったよな…人形町だっけ

シャンウェイ

うわ…しっかり味で、うまい。パラッと仕上げられた食感に、この濃いめだけど辛くない、深みのある味が、いろんな辛いもので麻痺した口の中にやさしい。

シャンウェイ

まだまだ行きます。こちらは久住さんメニュー、ホンコン焼きそば。
これがねえ、オイスターソースたっぷりでまたおいしいんですよ。焼きそばを食べているはずなのに、俺は今、焼き牡蠣を食べている。そんな気分に浸れるうまさです。

シャンウェイ

ここまで来たらラーメン系もいってみたいじゃないか。というわけで(ぉ)鶏煮込みそばです。
あの骨まで食べられる蒸し鶏がそのまんま載っかっていて、スープにも鶏ガラのうまみが全部凝縮されていて、これもうまい。この店、近所にあったらお昼に毎日でも通いたいほど。

シャンウェイ

ゴローちゃんが黒チャーハンと一緒に飲んでいた、麻辣湯。
この辛そうな色は、見るからにあかんやつや(;´Д`)ヾ。

シャンウェイ

スープの中には、いろんな辛そうなものに加えて、春雨もたっぷり。
味はなるほど、確かに、マーで、ラー。辛いんだけど、さっきの麻香辣子鶏の後だと、辛さはそんなでもなくて、ウマ辛い。

この店の料理、どれも単純に辛いだけじゃなくて、いろんな隠し味が複雑に使われていて、食べれば食べるほど味わえる奥深さがあります。

シャンウェイ

それからこれも食べてみたかった、この店の名物料理・ウーロンチャーハン。
鉄板の上でダイナミックに作られていく様子は、見ているだけで楽しいです。

シャンウェイ

黒チャーハン以上にしっかり味付けられたチャーハンだけど、食べていると口の中にウーロン茶の風味が広がって、不思議な感覚。
この店、どれだけ味の引き出しを持っているんだ。

中国広し。深し。超うまし。
鍋の音、油の音、炎と鉄。食材が踊る、弾ける。
中国鉄板食欲雑伎団だ。
心が鉄の上で踊っている、弾けている。

シャンウェイ

デザートは愛玉子。

「あいたまご」って何だ?愛・玉子…愛!ふるえーるー愛!(ゼリーだけに)と思ったら全然違って(ぉ、「オーギョウチィ」という台湾方面の定番デザートなんだとか。そういえばこないだ食べた台湾仙草もそうだけど、台湾っていろんなものをゼリーにするんだなあ。
味はレモンゼリーっぽい感じでスッキリ酸っぱく、麻辣でシビレた口の中をリセットしてくれる感じ。

うーん、うまかった。
中国四千年、未知なることが多すぎる。

このお店は本当に気に入りました。私が今まで行った中華料理店の中でも一、二を争うレベルです。
店員さんの対応も、細かな気配りがありがたく、料理をさらに美味しく感じさせてくれる気がします。

たぶんしばらくは予約さえ取れない状況が続くでしょうが、落ち着いたらまた行きたいところ。
店員さんも混みすぎで大変だと思いますが、身体に気をつけて頑張ってほしいと思います。

ごちそうさまでした。

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ドラマ&漫画『孤独のグルメ』の聖地を実際に巡礼してきた本人によるまとめです。(※2017 年大晦日スペシャルの広島編、2019 年大晦日スペシャルの釜山編、および原作の病院、パリのみ未巡礼)。 ドラマ『孤独のグルメ』 ...

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