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東京都府中市新町のトマトの冷麺と豚バラ肉の塩蒸し

「中国四千年が、国分寺に集結」

しんせらてぃ

『孤独のグルメ Season9』の第 4 話に登場したしんせらてぃですが、巡礼してみたところとてもおいしかったのと、あの大量のメニューをもう少し攻略してみたくなったので改めて府中にやってきました。ウチからだとかなり遠いけど、それでもわざわざ来るだけの価値がある店だと思います。

今回も放送前に予約して来店。放送が近づくにつれて来店者数も増えているようで、私が食べている間にも五組ほどのお客さんが予約なしで来て断られていました。ここは本当に予約必須だと思います。

しんせらてぃ(Sincerity)

しんせらてぃ

というわけで、改めてメニューと対峙。こないだは本当に品数が多すぎて翻弄されてちょっと炭水化物祭り気味になってしまったけど、今回はちょっと落ち着いて。

前菜、いろいろあるな。
どれとどれを組み合わせるか。しかもメインを見据えながらとなると、やっぱり難しい。
この長文読解問題をどう解いていくか…。

悩んでいたら店員さんが注文を取りに来てしまったので焦りながら「もうちょっと待ってください」と伝えたところ、劇中同様に「ゆっくりで大丈夫です」。

しんせらてぃ

かくかくしかじかで注文完了。

とりあえずアイスジャスミン茶を飲んで落ち着こう。
グラスの際までスレスレ一杯、このサービスの良さ。氷が溶けたら溢れてしまいそうなレベル。
めちゃくちゃ暑い中ここまで来ただけに、この心遣いは嬉しい。

しんせらてぃ

まずは蒸し鶏の冷菜から。
この店の味なら、一度王道を攻めてみたいと思って。五郎は同じ蒸し鶏でもピリ辛和えのほうを頼んでましたね。

下味がついているからタレはお好みで、とのこと。

しんせらてぃ

おー…これは、絶妙に繊細な塩加減。何もつけなくてもおいしいし、鶏のうまみがちょうど良く引き出されている。
この品の良さ、高級中華料理の品格を感じる。

キュウリやトマトと一緒に、とかタレをかけて、とか。ここの料理は多くが途中で味変できるが懲らされているのも楽しい。
いいぞいいぞ、まさに期待に違わぬうまさ。

しんせらてぃ

冷菜もう一品、メニュー名でビビッときた「白片肉(パイペンルー)」。
豚バラの薄切りをニンニク醤油系のタレで和えたもの。味変は豆板醤的な辛味噌。
これもまた、芸術的に上品な盛り付け。

さっきの蒸し鶏とはちょっと違う、少しパンチの効いたニンニク風味。豚バラってこんな食べ方もあったとは。
キュウリを豚バラで巻いて辛味噌をつけるとさらにパワーアップ。ちょうど良いピリ辛、爽やかと言ってもいい。

いいぞぉ、この攻め方。

しんせらてぃ

続いて焼売。予告映像で蒸籠が見えたので、点心は何か食べておきたかった(劇中で食べてたのは割包でしたが)。

蒸籠の蓋を取るとふわぁっと立ちこめてくる湯気、これを見るだけで幸せだ。

しんせらてぃ

この焼売、豚肉だけじゃなくてカニ・エビ・干し貝柱が入っていて、想像以上にうまい!いろんな食材のうまみ成分がこの小さな焼売に凝縮されている。
これは文句なしにうまい。三個程度じゃ足りない、無限に食えるやつだ。

それにしても…前回も思ったけど、この店の料理は本当に味付けが絶妙で、繊細なバランスの上に成り立っていると感じる。中華鍋でジャッとやってサッと出てくる町中華もいいけど、この店のはちょっと別世界だ。

しんせらてぃ

そして前回気に入ってしまった冷麺、今回はトマトの冷麺を頼んでみました。
ガラスの器にトマトの赤、キュウリの緑、パリパリの白が見た目にも涼やか。

しんせらてぃ

パリパリをどけてみると、湯剥きされたホールトマトが二個も。

冷麺ひとつにこの手間のかけ具合。一度茹でた麺を冷やすのだって手間なのに。
厨房でマスター一人で作っているのにこの丁寧な仕事、恐れ入りました。

調べてみたらここのマスター、テレビ等でも有名な上海料理の脇屋友詞シェフの元で修業された方なんですね。脇屋シェフといえば中国料理とフレンチを融合させた「ヌーベルシノワ」の第一人者。この店のフランス料理を感じさせる繊細な作りの謎が解けた気がしました。内装が中華らしからぬ雰囲気なのも納得です。

しんせらてぃ

改めてトマト冷麺。
前回食べたキャベツの冷麺ほどではないけどオイリー、でもトマトの酸味があるからしつこくない。
なんとなく冷製パスタを食べているような気分にもなってくる不思議な味付け。

うんうん、麺の堅さが絶妙。それにこの清涼感、この季節に最高すぎるメニューだ。

しんせらてぃ

メインは豚バラ肉の塩蒸し。注文から出来上がるまで 30 分くらいかかる、ちょっと大変なメニューです。
冷菜の白片肉と豚バラがダブってしまったけど、さっきの豚バラとは使い方が全然違う。

塩蒸しというからには蒸籠で出てくるのかと思っていたら、まさかのスープ料理。
しかもこのボリューム、ちょっと一人で食べきれるか…?と思っていたら「食べきれなかったらテイクアウトにもできますから」とのこと。

しんせらてぃ

豚バラ、このサイズですよ。
しかもめちゃくちゃ柔らかいし、塩加減も絶妙。スープになることで野菜たちのうまみも入り込んで、味が大変なことになっている。
それでいて、このスープの色のようにシンプルで見通しの良い味。

野菜やスープにもお互いの味が影響を与え合って、めちゃくちゃうまい。
お腹いっぱいなつもりでもさらに食欲を煽ってくる豚バラのうまみに、気がついたら全部平らげてしまっていました。店員さんに驚かれたけど「私もこの塩蒸し、大好きなんですよ」と。

しんせらてぃ

今回のデザートは三倍杏仁豆腐…にしようかとも思ったけど、別のも試してみる意味でライチゼリー。
ちゃんとライチから手作りされたことが分かるフルーティーさ!このゼリーも期待以上にうまい。

いろいろ楽しませてくれるな。
メニューが多いだけじゃなく、一品一品へのこだわりまですごい店だ。

しんせらてぃ

あ~、今回も、どれもこれも本当においしかった。
あの長文読解メニューからこの一文を抜き出した俺、やるじゃないか。

もう何も食べられないくらい、腹一杯。
この満足感を超える中華にはしばらく出会えないかもしれないなあ。
きっと当分は予約もできないくらい人気が出ちゃうんだろうけど、落ち着いた頃に絶対また来たい。

ごちそうさまでした。
夏が来れば、思い出すんだろうなあ…。

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