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シグマ 60-600DGDN を羽田空港で試す

天空橋で開催されたシグマの超望遠ズームレンズ体験会に参加してきました。

予約制のイベントで、一人一台三時間限定でシグマの超望遠ズームレンズを借りて試せるイベントでした。私は先日発表されたばかりの 60-600mm DG DN をお借りしました。もともと一眼レフ用の 50-500mm を愛用していた私としては、その末裔にあたる高倍率超望遠ズームとなれば試さざるを得ません。

シグマ / 60-600mm F4.5-6.3 DG DN OS S023

テレ端 600mm の 10 倍ズームということでかなり大きく重いレンズ。重量はレンズ単体で 2.5kg 近くあります。50-500mm が約 2kg だったので、焦点距離が 1.2 倍になったとはいえさらに重くなりました。
ただしミラーレスになったことでボディと組み合わせた重さとしては 50-500mm を使っていたときと大差ない感覚ではあります。

ズームは繰り出し式で、ワイド端ではこれくらいの長さ↑なのが、

テレ端ではここまで↑伸びる。フロントヘビーなので固定していないと前に倒れます。

ズームはズームリングを回しても良いですが、シグマの超望遠ズームの伝統として直進ズーム的にも使用可能。E マウントだとソニー純正レンズとズームリングの回転方向が違うので、私はシグマを使うときには間違えないよう直進ズームをメインで使っています。

フィルター径は 105mm。この巨大な前玉を見れば重さにも納得です。
なおフロントレンズキャップはかぶせ式。

フードは丸形で、バヨネット式ではなくネジ留め式。
これくらい大型のレンズフードになるとバヨネット式ではつけ外ししにくいため(50-500mm のフードは使いにくかった)、こちらのほうが扱いやすい。

望遠レンズなのでフォーカスリミッターや手ブレ補正のモード変更(流し撮りモード対応)などのスイッチを装備。かつ Sports ラインとしてカスタムスイッチも搭載していますが、今回はカスタムスイッチは特に試しませんでした。

またズームロックスイッチも備えています。任意の場所で止めることはできませんが、↑の焦点距離指標にドットが打ってある場所でロックすることが可能。天体撮影などレンズを上向き固定したい場合にレンズの自重で縮んできてしまうことを防げます。
ちなみにズームロックせずにワイド端(60mm)でレンズを下向きにしてみましたが、トルク調整がイイ感じなのかレンズが伸びてきてもせいぜい 80mm くらいのところで止まってくれました。うっかりズームロックし忘れても事故のリスクは抑えられそうです。

というわけで試写してみました(ボディは α7 IV を使用)。この 60-600DGDN を一般ユーザーで自由に試し撮りできたのは今回の参加者が世界初になるのではないでしょうか?そういう貴重な機会でした。
ここに掲載している写真は羽田イノベーションシティの足湯スカイデッキ上から撮影。参加者の多くはここで撮っているようで、シグマレンズの列ができていました(笑

スカイマークのピカチュウジェット離陸シーンを 600mm で撮ってみた…のですが、今日は残念ながら空気が微妙に靄っていたり、真冬なのに大気のゆらぎが強かったりしてレンズの実力がさっぱり分かりません…。

ただ、OS(手ブレ補正)と AF 性能が非常に高いのは触ってすぐに気づきました。テレ端でも像がビタッと止まる。非純正レンズでここまで止まるのはすごい。
シグマのイベントスタッフの方によると「我々も出来上がってきたレンズを触って驚きました。AF と OS に採用した新機構は今後のレンズにもフィードバックされていくので期待していてください」とのこと。

ところで 60-600mm の画角変化がどれくらいダイナミックかというと、↑がワイド端(60mm)。
ちょっと狭めの標準画角、という感じ。残念ながらワイド端では微妙に周辺光量落ちがありますが現像で補整できる範囲だし、ズーム倍率を考慮すれば検討していると言えます。

で、これ↑がテレ端(600mm)。一本のレンズでここからここまでの画角をカバーできるのは本当に撮影の機動力を高めてくれます。
例えば運動会だと徒競走ではスタートとゴールの位置で必要な焦点距離が全然違って一般的な望遠ズーム一本ではテレ/ワイドどちらも足りないのですが、これなら一本で用足ります。惜しむらくは価格が全く運動会向けではないことです(笑

ちなみに 400mm だとこのくらい。私が使っている 100-400mm ではここまでしか寄れず、特に野鳥や航空機撮影ではもうちょっと足りない…と思うことが少なくありません。ライトバズーカもすごく気に入っているんですけどね、年に何回かガチの超望遠も持っていたくなります。

航空機だとちょっと大気のゆらぎの影響が大きくてレンズ性能が見えないので手近な被写体を撮ってみました。
こちら↑はワイド端。周辺光量落ち以外は普通によく写る、「超望遠ズームだけど標準域もまあ撮れるレンズ」としては及第点以上かなと思いますが、

テレ端が超シャープなのに驚きます。標識の青に実はテクスチャがあったことなんて今まで知らなかったし、新しい表記で塗りつぶされた(というより上から貼って隠したのか)旧い表記の跡まで見える。何より、以前使っていた 50-500OS はテレ端では甘さがあったのが、この 60-600DGDN はテレ端こそシャープ。やはり超望遠レンズとしてテレ側の画質に注力したことが見て取れます。この描写を見て俄然欲しくなってしまいました。

軽く流し撮りもテスト。こちらも問題なくシャープに写っています。
レンズ側の性能は画質、AF、手ブレ補正ともに十分以上であることが分かったので、あとは大気のゆらぎや大気中の塵との戦いですね…。

想像していた以上に良いレンズだったので欲しくなってしまったわけですが、30 万はおいそれと出せる金額じゃないのが悩ましい。本当ならば 60-600DGDN だけでなく 150-600DGDN と使い比べてみたかったところです。現実的に買えるとしたら 150-600mm の方なんだよなあ。

写真は他にも撮ってきたので、また後日掲載しようと思います。

コメント

  1. […] テレ端400mmだと、空にいる飛行機を写すには少し物足りないですね。飛行機撮影では300mmが標準レンズと言いますが、これがそうですか。bさんが600mmを試していましたが、600mmが欲しくなるのも納得です。 […]

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