「お茶と甘味の休憩所、たいやき行き」
跨線橋を撮りに三鷹まで行ったついでに、たいやきを食べてきました。
そう、三鷹には『孤独のグルメ Season2』最終話の甘味パートに登場したたいやき店「たかね」があったのです。あそこのたいやきを買いに来たのももう十一年前かあ。
「あった」というのは…三鷹駅南口を出た正面を走る中央通り沿いに歩いて行くと遭遇したその店は、
既に閉店していました。
閉店したのは四年も前のことだから今は別のテナントが入っているのだろうと思っていたのですが、特に後釜はなく閉店したままの状態になっていました。これはこれで寂しい。
さておき、
この店はなくなってしまいましたが、ここで働いていた職人さんが閉店後に独立し、隣の区画で実質的な後継店をオープンしていたのです。
中央通り沿いではなく、一本隣の通りからさらに袋小路に入り込んだところでひっそりと営業していました。
「たかね」は持ち帰りもやっている甘味処(店内飲食可)でしたが、こちらの店舗は完全に持ち帰り専業のようです。
ちょっとお上品な雰囲気だったたかねに比べると、こちらはレトロで親しみやすい感じ。
たいやきのほか、ショーケースには羊羹、あんみつ、大福、だんご。
和菓子でもなく和スイーツでもなく、これはまさに昔ながらの「甘味」。
紅玉りんご羊羹とかかぼちゃ羊羹はちょっと変わってるけど、それ以外はオーソドックスなのが逆にいい。
せっかくだから、たいやき以外の甘味も買ってっちゃおうかな。
お会計を済ませたら、十一年前と同じく十分あまり歩いて井の頭公園へ。
『孤独のグルメ』ゆかりのたいやきなら「井の頭」公園で食べたいじゃないですか。
空いているベンチに着席。道中のセブンイレブンでコーヒーを買ってきました。普段は安い白カップで十分と思っているけど写真映えを考慮してブルーマウンテンブレンド(笑
最近、和の甘味にコーヒーを合わせるのが楽しい。バターやクリーム系の甘さと違って後味がスッと収まってくれるのが良いんですよ。
たいやき、以前の「たかね」のそのまんま。十分ほど持ち歩いてきてもまだ温かい。
皮がパリッとしていて、中にたっぷりのあんこ。クリームやチョコの入ったたいやきも悪くはないんだけど、結局こういう王道のたいやきがいいんですよ。
甘さ控えめ、しっかり小豆の味がするあんこ。それが尻尾の先までぎっしり入っている。そうそう、こういうたいやきを求めていた。
俺、今うれしくて、たまらない。
だんごも買ってきました。
みたらしだんご、ちょっと小ぶり。
想像していたよりも甘さが少なくて、ほんのり醤油の味と香り。みたらしって店によって味の振り幅が大きいけど、ここのはこういう方向性でしたか。
たいやきのあんこの後だと、この醤油の香りが引き立ちます。
さらに草だんご。
よもぎの苦味が立つだんごを、あんこが包み込む大人の味。同じあんこでもたいやきとは働き方が変わる。これがあんこの働き方改革か。
三者三様の楽しさがある甘味。
井の頭公園でのんびりしながら、甘味とコーヒーでまったりする休日も悪くないもんだなあ。
なんだか急に年の瀬を感じてしまった。
来年も、よい年でありますように。
ごちそうさまでした。
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