5GHz 干渉による音切れ問題も解決できたので、STR-AN1000+SA-RS5 による 360° サラウンドを堪能しています。この環境だと特に楽しいのがドルビーアトモス音源。
ソニー / マルチチャンネル AV レシーバー STR-AN1000
ドルビーアトモスは従来のマルチチャンネルサラウンドと異なるオブジェクトベースのサラウンド音響。空間に音源を配置するような感覚でサラウンドが作られるため、対応した環境で聞くとスピーカーがないはずの場所から音が聞こえたり、音源との距離を感じることができたりします。部屋の広さにとらわれず実際のスピーカー配置よりもずっと遠い場所から音が聞こえてくる感じ。映画館ならば多い場合は数十というサラウンドスピーカーを駆使してこのドルビーアトモスの音響空間を構成しますが、家庭用のホームシアターシステムでもドルビーアトモス対応機器であればイネーブルドスピーカーと DSP を使って擬似的にこの環境を作り出すことが可能。私が以前使っていた HT-A9 は 360SSM(Spacial Sound Mapping)によるドルビーアトモスの空間表現が秀逸だったので、ほぼ同様の構成がとれる STR-AN1000+SA-RS5 にも期待していました。
最近の映像ソフトは UHD Blu-ray であれば音声はドルビーアトモス版が収録されていることが多いので、手持ちの UHD BD をいろいろ聴いてみています。でも私が最近アトモスのリファレンスにしているのはなんといっても『閃光のハサウェイ』の UHD BD。
以前も書きましたが、この序盤の「やっちゃいなよ、そんな偽物なんか!」のシーンが最もサラウンド感が分かりやすい。自分の周囲にリング状にスピーカーが配置されてギギ・アンダルシアとクェス・パラヤの声が響き渡る感覚、アトモス対応環境で聴くとゾクゾクします。
アトモスは空間の広さ方向の表現が得意なので、↑のハウンゼン船内のシーンは空間の狭さが感じられるし、タサダイ・ホテルのシーンでは天井の高さが、モビルスーツ戦のシーンでは空間の広さや人間と MS の大きさの対比が克明に感じられる。もちろん Ξ ガンダムとペーネロペーの空中戦の迫力は言わずもがなです。
そういえばこれもアトモス対応だった…といろいろな BD を引っ張り出してきて見直すのが楽しい。あっという間に時間が溶けていきます。
HT-A9(もう手元にないけど)の比較でいうと、HT-A9 は四本の同スペックのスピーカーを使っているだけあって音響空間の構築が秀逸で、まるで音のドームに包まれているような自然なサラウンドが感じられていました。対して STR-AN1000+SA-RS5 の場合はフロントスピーカー(B&W 704)がパワフルなこともあってフロント寄りのバランスで、リア(SA-RS5)はあくまでサラウンドスピーカーとしてそれを補助するイメージ。またイネーブルドスピーカーがリアにしかない分、高さ方向の表現は HT-A9 の方が上だったかな。つまり映画音響を重視するなら HT-A9 の方がバランスは良かったと思いますが、音楽系ソースを鳴らすならフロントが強い方が良いし、私自身はそれを求めて STR-AN1000 を導入したから不満はありません。
ちなみに Blu-ray だけでなく最近は動画配信でもマルチチャンネル音声つきでの配信が増えています。確か Netflix はアトモス対応してたんだった、と思って確認してみたら、アトモスが使えるのはプレミアムプラン限定でした(私はスタンダードプラン契約)。でもスタンダードでもアトモスでない 5.1ch サラウンド音声は使えるんですね。
サラウンド音声つきコンテンツといったら基本的には映画でしょう…と思っていたら、以外とテレビシリーズ等でも 5.1ch 対応していて驚きました。『ダンジョン飯』がまさか 5.1ch 対応だったとは!戦闘シーンとか絶対楽しいやつじゃん、もう一回最初からサラウンドで見直すか…。
まあどんなコンテンツでも 5.1ch 対応しているわけではなく、5.1ch で配信されているのは最近の作品かつ劇場上映や BD 向けのマルチチャンネル収録がされているもの中心ですが、Netflix オリジナルシリーズだと連続ドラマ系でもけっこう 5.1ch 配信されているようです。
せっかくだから夏休みを利用していろんな作品を 5.1ch やドルビーアトモスで楽しもうと思います。
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