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孤独のグルメ 巡礼ガイド完全版と劇映画シナリオブック

劇映画 孤独のグルメ』の公開に合わせて発売された書籍 2 冊を購入しました。

『孤独のグルメ』巡礼ガイド 完全版
『劇映画 孤独のグルメ』シナリオブック完全版

孤独のグルメ 巡礼レポート&シナリオブック完全版

年末に発売されたトリビュートブックを含めると映画化のタイミングで発売された書籍は 3 冊(あと原作コミックの抜粋版も発売されています)。扶桑社の「稼げるときに稼いどけ」感がすごい(笑。
とりあえず主要な出版物は網羅しておきたい私としては迷わず購入しました。

まずはシナリオブック。公開されたばかりの映画の脚本が惜しげもなく書籍化されたことにまず驚きます。

劇映画 孤独のグルメ シナリオブック完全版

巻頭は松重監督の書き下ろし「この映画のはじまりのはじまり」。映画化からさらに遡って、松重さんがテレビドラマ版の主役のオファーを受けたところから話が始まります。松重さんがどういう思いで仕事を請け、いち演者の立場を超えてドラマの制作にどう関わってきたか。そして十年以上にわたる長寿シリーズに成長してスタッフもどんどん入れ替わり、また制作の核であった溝口憲司監督の急逝という危機を経て「チーム孤独」が直面した課題。その解決策として松重さん自身が考え、提案したのが映画化だった…という話が、松重さんらしい端的な文章で綴られていました。正直なところ本編や巻末特集よりもこの巻頭言のためにシナリオブックを購入する価値があると思います。

ドラマの新作発表のたびにネガティブなコメントを寄せるおやくそくが定着したせいで「主演俳優が作品の最大のアンチ」というネタで語られることが多いのですが(笑)、これを読むと松重さんが誰よりもこの作品を愛していることがよく解ります。

劇映画 孤独のグルメ シナリオブック完全版

書籍のメインパートには本当に『劇映画 孤独のグルメ』のシナリオ全編が収録されています。なんという大盤振る舞い。ドラマと違って映画は BD/DVD 化されたり配信されたりしない限り何度も観ることが難しいから、各シーンの五郎のモノローグがなんだったか確認できると聖地巡礼も捗るというものです。

ちなみに「孤独カット」は「ポン、ポン、ポン」の三段引きカットの通称、そして「LS」はロングショット(引きの映像)の略ですね。内部用語や業界用語がこうやって垣間見えるのも興味深いところ。
なおコジェドでのユ・ジェミョンとの掛け合いのシーンは半ばアドリブでの演技だったようなので、このシナリオブックに収録されているのは撮影台本そのものではなく完成映像から起こされた部分もあるものと思われます。

劇映画 孤独のグルメ シナリオブック完全版

巻末特集は松重監督と『深夜食堂』の松岡錠司監督、料理研究家の土井善晴氏との対談。『深夜食堂』は孤独のグルメとは似て非なる作品ながら松重さんもレギュラー出演していたドラマで、その二人がお互いに「監督」として孤独のグルメを語るのは非常に興味深い。土井善晴氏は「手の込んだご馳走至上主義ではない」というアプローチが孤独のグルメに通じるところがあり、また料理だけでなく食文化について語っているのが面白かった。孤独のグルメというドラマが成立するのは日本が平和だからで、だからこそ外国人の視点からも魅力的に映る、という考えは示唆に富んでいます。

もう一冊は巡礼ガイド完全版。

孤独のグルメ 巡礼ガイド完全版

「完全版」というからにはめちゃくちゃ分厚い辞書のようなものを想像していたら、これまでに出版された巡礼ガイド 1~3 と同じくらいの厚みでした。

巻頭特集は松重さんと久住さんがこれまでのお店を振り返っての対談。なにげに、ドラマ本編での久住さんのカメオ出演以外でこの二人が同じ画面に収まるのって久々では。撮影したお店に松重さんが放送前に行ってみたら久住さんとバッタリ会ったとか、松重さんがプライベートで入ってみたお店に久住さんも行ったことがあったとか、さすがに十年以上も演っていると松重さんのリアル五郎化が重篤なレベルで進行しているようです。私もこれだけ追っかけてくると放送前に聖地巡礼しても「あ、このメニューは五郎が食べそうだな」とかだいたい解るようになってきたし(笑。

孤独のグルメ 巡礼ガイド完全版

本編はこれまでにドラマに登場したお店の聖地巡礼ガイド。といっても過去 10 シーズンから抜粋して 28 店舗が紹介されているのみで、スペシャル版や甘味パートまで含めると 200 を軽く超えるお店のごく一部にすぎません。これで「完全版」とはどういうことか…それなら私の聖地巡礼全店レポートの方がよほど完全版に近い、くらいの自負はあります。

孤独のグルメ 巡礼ガイド完全版

でも厳選されているだけあって掲載されているのは「確かにここは良かったよね」と言えるお店ばかり。富山人としては、Season10 の居酒屋舞子がピックアップされているのが嬉しい。ここで書かれている「ふくらぎが富山の人々に最も馴染のある刺身」というのは本当です。久住さんが「ふらっと QUSUMI」の撮影の後も記憶がなくなるまで飲み続けたというのは本当においしかった証と言われているようで嬉しい。
ちなみにこれまでのドラマに登場したお店に加えて劇映画に登場した 3 店舗も紹介されています。パリのオニオングラタンスープとブッフブルギニョン、めちゃくちゃ食べたい。

そうそう、巡礼ガイドといえばこんなパンフレットももらってきたのでした。

「劇映画 孤独のグルメ」 長崎県の五島市がロケ地に! | 特集 | 五島の島たび【公式】- 長崎県五島市の観光・旅行情報サイト

孤独のグルメ×五島市

日本橋にあるアンテナショップ「日本橋長崎館」でもらってきました。劇映画に登場する五島列島は長崎県ということで、アンテナショップにも五郎の等身大パネルを筆頭に五島がフィーチャーされています。
孤独のグルメもこれまでに日本全国行ったけど、観光とここまでのタイアップをしたのは初めてじゃないでしょうか。やっぱりテレ東じゃなくて東宝がプロモーションに加わるとパワーが違うんだなあ(笑

孤独のグルメ×五島市

パンフレットには劇中の五島シーンのロケ地がマップ付きで紹介されています。これは聖地巡礼が捗る!

私は東京国際映画祭で最初に観た後、ロケ地を調べていて「このシーンは奈留島ということになってたけど実際は福江島で撮ってるよね?」と気づいたシーンがいくつかあったのですが、このパンフを見て答え合わせができました。それでもロケ地が奈留島と福江島だけで収まっていて良かった。他の中通島とか久賀島までロケ地になっていたら巡礼がめちゃくちゃ大変になるところだった(笑

孤独のグルメ×五島市

「聖地」以外の五島の名物や名所も紹介されています。劇中で五島で食べたのってちゃんぽんだけだし、巡礼(観光)で行くとなればちゃんぽんだけ食べて終わりってわけでもないからついでにいろいろ見たり食べたりして五島を堪能したいところ。このあたりの情報を参考にすればきっとさらに満足度の高い聖地巡礼にできることでしょう。個人的には五島牛と五島うどんは是非食べてみたいですね。

私は劇映画の聖地巡礼はまだごく近場しか行けていませんが、五島だけでも早く旅したくなりました。

『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート
ドラマ&漫画『孤独のグルメ』の聖地を実際に巡礼してきた本人によるまとめです。(※2017 年大晦日スペシャルの広島編、2019 年大晦日スペシャルの釜山編、2023 年大晦日スペシャルの台湾編、2024 年大晦日スペシャルの飯田・穴水編、劇...

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