先週ティザー予告していたツァイスの新レンズが正式発表されました。
高画質レンズの代名詞、ZEISS「Otus」がミラーレス用として復活 – デジカメ Watch
Otus の系譜を受け継ぐ…と予想していたら Otus そのものが出てきました。Otus ML(Mirrorless)ということで、ミラーレスマウント版の Otus。ショートフランジバックが標準なミラーレスカメラに合わせてレンズ構成は旧 Otus から一新されています。そして、AF 対応するかと思ったら MF 専用レンズな点は変わらず。つまりは利便性を捨てても画質に全振りしたレンズ、ということだろうと思われます。
また鏡筒は旧 Otus の曲線主体のデザインから写真用レンズらしいオーソドックスな形状に改められました。個人的には旧 Otus/Batis/Touit あたりのクネクネしたデザインはボディと合わなくて好みじゃなかったし、指掛かりのないのっぺりとしたラバー製フォーカスリングは扱いづらかったから Otus ML の方が断然良いですね。むしろ Batis もこのデザインでリニューアルしてほしい。
Otus ML として発表されたラインアップは現時点では 50/1.4 と 85/1.4(こちらは今年下半期発売予定)の二本。ツァイスレンズとしてはまず王道中の王道から、ということですね。しかしいずれも旧 Otus とは仕様が違っていて、標準レンズは新旧ともに Apo Distagon 銘ながら焦点距離が 55mm→50mm に変更、中望遠は 85mm は踏襲しつつもレンズ構成が Apo Planar→Apo Sonnar に変更されています。フランジバックの差に合わせて最適なレンズ構成を追求した結果旧 Otus とは異なるレンズになったということでしょうが、85mm が Planar から Sonnar になっていることで描写傾向は大きく変わりそう。
ちなみに現代のツァイスレンズは枚数があまりにも増えすぎて素人が構成図を見ても「これはゾナータイプ」と判定するのが難しくなってしまいました。まあ近年のツァイスのレンズタイプ定義はレンズ構成ではなく描写傾向に基づいて命名されているらしいと聞いたこともあるので、そこはあまり重要ではないのかもしれません。
製造は旧 Otus 同様に日本のコシナが手がけるとのこと。ということはコシナブースには展示されそうですね。私は買うつもりはありませんが、ちょっと触ってこようと思います。
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