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CP+ 2025 (キヤノン&ツァイス編)

CP+ のレポートの続き。シグマ以外だと個人的に見るべきものといえばキヤノン PowerShot V1 とツァイス Otus ML くらいでした。
まずは PowerShot V1 から。

PowerShot V1

動画メインとはいえまともなコンデジが新規リリースされるのも相当久しぶり。キヤノンのオーソドックスなコンデジとしては G7 X Mark III 以来 6 年ぶりのニューモデルです。
上面についている(取り外し可能)マイク用のウィンドジャマーを除けば一見伝統的なコンデジに見えます。動画用のタリーライトがついているのがコンデジとしてはちょっと変わってる、という程度。

PowerShot V1

アクセサリーシュー経由で固定されているウィンドジャマーが電源ボタンをほぼ隠してしまっているのはまあご愛敬。
しっかりしたグリップやモードダイヤルが単なる動画機ではなくスチルのことも考えてますよ、と主張しているように見えます。実際構えてみたところコンデジとして違和感なく使える感じ。レンズ外周にコントローラーリングもついているし。

PowerShot V1

背面の操作系も露出補正ダイヤルがスチル/ムービー切替レバーに置き換えられている以外は従来の PowerShot 系の配置を踏襲していて、スチル機としても問題なく使えます。
ただレンズが 16-50mm 相当なのと EVF がついてないのが私としては致命的なんだよなあ。

アクセサリーシューの左右に吸排気口が備わっていて、いかにも冷却に配慮されているのが動画機らしいところ。コンデジスタイルでここまで冷却を考慮した機種って他にないんじゃないでしょうか。

ちなみにアクセサリーシューはストロボ接点が廃止されており、マルチアクセサリーシュー(シューの先端にある細かい接続端子)専用。EL-5/10 以上の大光量フラッシュを使用する際はシューアダプターが必要になります。これで気づいたのですが EOS R50 も同様の仕様なんですね。まあ現代のカメラは高感度性能が上がってフラッシュなしでも綺麗に撮れるから必要性が下がっているとはいえ、思い切ったことするなあ。

PowerShot V1

ZV-1 と比較してみて驚きました。PowerShot V1 の方が一回り、いや二回りほど大きい。1.4inch の大型センサーと冷却ファンが入っているからやむを得ないのでしょうが、これではポケットにちょっと忍ばせておいて…という使い方には厳しい。

とはいえ後継機種がなかなか出てこないソニー RX100 よりもこっちの方が今後の可能性はありそうなので、V1 をベースにレンズのズーム域を見直しつつ EVF を搭載して一回り小さくした機種が出てきたら買ってしまうと思います。

続いてツァイス、というかコシナブース。

Otus ML 1.4/50

Otus ML のハンズオン機が用意されていて盛況でした。私ももちろん自前の α7 IV につけて試させてもらいました。

Otus の名を継ぐレンズだから相当大きくて重そう…というイメージを持っていたのですが、思っていたよりはコンパクト。E マウントの Planar FE 50/1.4 より一回り小さくて軽いわけですからね。それでも MF の単焦点レンズとしては十分大きくて重いけど…。コシナの担当者によるとミラーレス用として旧 Otus 比で小型軽量化することは意識した、とのこと。

Otus ML 1.4/50

コシナ製だけあってピントリングは程良くヌルッと、絞りリングはカチッと回る感触が気持ち良い。ずっと触っていたくなります。

描写は絞り開放からピント面はシャープ、EVF でもピント山が掴みやすい。それでいてアウトフォーカスは滑らかにぼけていき、私が持っている Classic Planar 50/1.4 のように被写体によってはボケが暴れるような気配もなくスムーズ。さすがは現代の MF レンズですね。これはちょっと欲しくなる…。

Otus ML 1.4/85

そしてなんと、今年後半発売予定なはずの Otus ML 1.4/85 も既にハンズオン機が用意されていました。もう量産試作段階まで来てるってことじゃないですか。てっきり展示はないかあってもモックアップ程度だろうと思っていたから驚きました。

これも気前よく試させていただけました。旧 Otus の 85mm よりは明らかに軽いけど、やっぱり MF レンズとしてはかなり大きくて重い。1kg 超という重量は E マウントの初代 FE 85/1.4GM よりも重いことになります。でもポートレートレンズの王たるこの巨大な前玉には見とれてしまう。

Otus ML 1.4/85

Otus ならではの黄色い刻印は唯一無二の存在感があります。
描写は 50mm と同様にこちらも非常にスムーズ。コシナの Classic シリーズやソニーの A マウント向け Planar 85/1.4 よりも端正で安定感のあるボケが扱いやすいし、色収差がよく抑えられているのが EVF 越しにも分かる。これも欲しくなる…けど、私の使い方だと MF レンズにこの重さと価格はちょっと許容範囲外。私は大人しくこれからも Classic シリーズの 50mm/85mm を愛用していく所存です。

ともかく撤退したとばかり思っていたツァイスが交換レンズ界に戻ってきてくれて嬉しい限り。今後の製品計画は不明ですが、AF レンズも含め展開していってくれることに期待します。

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