国内発売が来週末に迫った α7 IV は私はすぐに買う予定はないので、あのスペックを今必要としている人にまずは行き届けば良いと思っています。一方私は α7 III 用のバッテリーを買い足しました。
ソニー / リチャージャブルバッテリーパック NP-FZ100
現行(ミラーレス)α のバッテリーは α6000 系や旧 NEX 系で使われていた W バッテリー(NP-FW50)と III 型以降の α7 系で使われている Z バッテリー(NP-FZ100)に大別されます。NP-FW50 は容量が小さい上に自然放電(というか電源オフ中の待機電力消費)もひどいのが悩みの種でしたが、NP-FZ100 は比較にならないほどよくもちます。ミラーレスだから一眼レフほどにはもたないとはいえ、α7 III 購入から三年あまりの間で満充電から一日撮影してバッテリー交換の必要を感じたことがほぼないくらい。しかしここ一年で α7 III をスポーツ撮影に本格的に使い始めたり、同じく NP-FZ100 を使う α7C を買ったりしたことで、そろそろ予備バッテリーを持っておいた方が良いだろうと購入。
バッテリーには偽造品対策のためのホログラムシールが貼られています。
このバッテリー、安くはないので複数本揃える場合は安価な互換バッテリーに手を出したくなるところですが、個人的には電池モノはよほどのことがない限り純正品を使うルールにしています。Amazon 等で流通している中華製互換バッテリーは素性が判らないものも多いし、顔の付近で使うことが多いカメラのバッテリーに発火や爆発リスクのあるものをあえて使う勇気はありません。業務用カムコーダーなんかだと IDX の互換バッテリーがデファクトスタンダード化していたりはしますが、スチルカメラはそういう世界でもありませんし。
ついでにバッテリーチャージャーも購入。
α7 III や α7C にはバッテリーチャージャーは付属せず、本体ごと USB 充電するのが標準になっています。5 万円のエントリー APS-C カメラならまだしも 20 万超えのフルサイズ機でそこケチらなくてもいいでしょという恨み言のひとつも言いたくなりますが、ないものはない。今までは仕方なく本体充電していたのですが、本体よりもバッテリーの数が増えてくると本体でチンタラ充電していては追っつかないし、充電のたびに開閉していたら RX100 III のように蓋がバカになりそうだし、ここらで観念して専用チャージャーを購入しました。α7 IV でも(本体価格がさらに 8 万円も上がっているにも関わらず)チャージャーは付属しなかったので、ボディを買い換えてもチャージャーは使い回すことになるだろうという読みもあり。
バッテリー一本分にしては大ぶりな割に電源プラグはついておらず、メガネケーブル式です。このメガネケーブルが 2m 近い長さがあってちょっと邪魔。先日買った Anker の USB 充電器のように、ショートコードを買い足そうかと思っています。
このチャージャーの良いところは「単体で急速充電ができること」と「三段階のインジケーターで充電状態が分かること」。
α7 III 本体で USB 充電する際、公称スペックでは空の状態から満充電まで 285 分かかることになっています。それに対して BC-QZ1 の充電時間は 150 分、つまり半分強の時間で充電できてしまいます。α 本体は USB PD(Power Delivery)ではなく旧い USB BC(Battery Charge)規格のようで最大 7.5W(5V×1.5A)でしか充電できないのに対して、BC-QZ1 では 13.4W(8.4V×1.6A)なので、単純計算でも 8 割近く高速。
本体充電だと約 5 時間かかるので、夜に充電開始して朝起きたら満充電されているという感覚ですが、2.5 時間で満タンになる(さらに言えば 90% までであれば 2 時間で良い)ということは朝起きてバッテリーが空になっていることに気づいても出かけるまでの間に実用充電ができてしまうということでもあります。その代わりバッテリーをチャージャーにセットしたままカメラだけ持って出掛けてしまうリスクが増えることになりますが(笑)、この感覚の違いは大きい。
というわけでこのセットさえあれば泊まりがけでレース撮影に行っても電池切れに悩まされることはなくなりそうです。それよりも撮り手である自分か、撮影後のセレクトをする自分の電池切れの方が心配なレベル。
おそらく今後もよほどのことがない限り α7 系は Z バッテリーを継続すると思われるので、α7 系ユーザーであれば(かつチャージャー付属の高級機ユーザーでない限り)持っておいて損はしないセットだと思います。
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