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Maxell MD ミニチュアチャーム

カプセルトイの新製品としてミニディスク(MD)のミニチュアが発売されたとのことで、MD ど真ん中世代としてはいても立ってもいられずに回してきました。

懐かしのMDが“ガシャポン”に。曲名書き込むラベルも付属 – AV Watch

改めて思い出してみたら私が初めて MD を買ったのは 1995 年の 1 月。29 年も前のことでした。高二の頃にお年玉を全放出してプレーヤーを買った結果お金がなくなって録音用ディスクは二枚しか買えなかったような記憶(笑
2000 年頃からはメモリーオーディオも併用するようになっていましたが、初代 HDD ウォークマンが出た 2004 年頃までは MD/CD ウォークマンも併用していました。

当時は CD-R なんて影も形もなかったから、光学ディスク(正確には光磁気ディスク)にユーザー自身がデジタル録音できるメディアなんて夢のようでした。カセットテープと違って頭出しは一瞬だし再生を繰り返しても音質劣化しないし素晴らしい。今でも手元に機材やメディアのいくつかは残っているからいつでも触れるのですが、このニュースを見て当時の気持ちを思い出し、ミニチュアが欲しくなりました。

とりあえず二回だけ回してみました。先日の α-7000 といい最近カプセルトイづいているような。
カプセルトイの容器って昔は半分着色、半分透明だったけど最近のは統一されているんですね。リサイクルしやすさのためでしょうか。

全 6 種類のうち私が引けたのは「カラー MD」シリーズのレッドとブルーでした。
この時代の MD メディア、iMac 流行よりずっと前からどのメーカーもカラフルなトランスルーセントカラーで溢れてましたよね。

このミニチュア、さすがにディスクが回転したりシャッターが開閉したりはしませんが盤面がミラー素材になっていてキラキラ光るし、外観はとてもよくできています。
それまでは完成品としての CD を買うか借りるかしかできなかったこのキラキラしたディスクに自分で録音できることがなんと楽しかったことか。「レンタルショップで借りてきたヒットチャート入りのシングルをとりあえず突っ込んでおくディスク」「好きなアルバムをダビングしたディスク」「自分でセレクトしたベスト盤」という感じで用途別にディスクのグレードやデザインを使い分けていたなあ。

芸の細かいことにこのミニチュアにはディスクカートリッジに貼るためのラベルまで付属しています。さらによく見るとラベルの最下段には「SP」「LP2」「LP4」の文字が!これは 2000 年に発表された MD の拡張規格「MDLP」で、より高圧縮な ATRAC3 コーデックを利用することで記録時間を 2 倍(LP2)/4 倍(LP4)にするものです。私は音質劣化の気になりにくい LP2 モードは使っていました。
この規格、当時勃興してきた MP3 に対抗するために作られたもので、同ビットレートなら ATRAC3 の方が音が良いという触れ込みでした。が、2001 年の iPod がもたらした「そもそもディスクの入れ替えが不要」という価値観が MD の息の根を止めることになりました。

手元にまだ持ってた MD の実物と並べてみました。いつ買ったのかもよく覚えてないけど同じマクセルで、シリーズも同じものだと思われます。流石に年月が経っているから実物の方はタイトルラベルが剥がれかけていたりしますが。
実物のほうが盤面のキラキラ感が圧倒的に高いけど、それ以外はミニチュアもよくできていて、見ていて楽しい。

しかしミニチュアといっても実物を単純に縮小コピーしたわけではなく、厚さは実物とほぼ同等になっています。
これは製造上の理由もあるかもしれませんが、あえて多少厚みを盛ったほうがブツ感だったりミニチュアらしいデフォルメ感が出るということではないでしょうか。

楽しくなってしまいまだ持っている MD メディアを引っ張り出してきてみました。
整理しきれないほど持っていたディスクは DAP をメインにした頃に大半を処分してしまいましたが、棄てたのは CD をダビングしたディスクがほとんどで、学生時代に音楽をやっていた頃の練習やコンサートで録ったディスクは替えが効かないから手元に残してあります。

メディアはソニー製を買うことが多かったけど他メーカー製も少し残っていました。

ソニー製以外でよく使っていたのはこの TDK のメディア(MD-SP シリーズ)。黒いシェルにゴールドのディスク(正確にはディスクが金色に見えるよう窓が着色されている)が高級感があって音も良さそうで気に入っていました。まあディスクによる音の違いなんてほとんど分かっていなかったのですが(笑)、自分なりにこだわりをもってメディアを使い分けるのが楽しかった記憶。

ソニーのハイエンドオーディオに与えられる称号「ES」を冠したディスク。MD 時代の最後の方はこのディスクをまとめ買いしていたので、今でも未開封新品の 5 枚パックが一つ残っています(笑

極めつけはこのディスク、2000 年に発売された「MD2000」。当時の録音用 MD の最高峰です。2,800 円という価格は録音用ディスクに払う値段じゃないですが(音楽 CD が買えてしまう!)、これは自分で買ったものではなく誕生日プレゼントとしていただいたものです。
上面のシェルはマグネシウム合金製、下面シェルはポリカーボネート製でシャッターにはシリアルナンバーの刻印入り!ES ディスクでさえ音の違いが分からなかった私はあまりにもったいなくて使えていません。でもマグネシウム製カートリッジは今でも撫でるだけでニヤニヤできる。

いやー、つい懐かしくなっていろいろ触ってしまいました。

このミニチュアトイの発売に「懐かしの」なんて枕詞をつけたニュースが数多く出ているとおり、2013 年にソニーが MD 録再機の生産を終了してからもう 10 年以上が経ってしまいました。が、今改めて調べてみたところブランクメディアの生産・販売はまだ細々と続いているんですね。昨今は平成カルチャーが再評価される流れもあるし、この MD ミニチュアトイをきっかけに一部界隈で MD 人気が再燃したりするんじゃないでしょうか。

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