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CP+ 2015 (2)

昨日に引き続き、CP+ のレポートをまとめていきます。

カメラと写真映像のワールドプレミアショー シーピープラス2015

[ Sony α7 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

もうすっかり「じっくり回るブース」の一つになってしまったシグマから。

各種レンズの発表や dp3 Quattro の正式発表までは予想できていましたが、意表を突かれたのが dp0 Quattro の登場でしょう。

最も数字の小さい dp1 がシリーズ中最広角カメラだとばかり思い込んでいたら、まさか「0」の数字を使ってくるとは。焦点距離 14mm(35mm 判換算 21mm 相当)の超広角レンズを搭載してきました。ワイコン使用を除けば、おそらく大型センサを搭載したコンパクトデジカメとしては最広角な製品になるのではないでしょうか。ただ 21mm というとかなり広角なので、これ一本で撮影というシーンは考えにくく、他の dp シリーズとの併用を前提としていると思われます。

ただし残念なことに dp0 Quattro はガラスケース越しの展示のみ。

レンズの突出量は dp シリーズ中最大。かなり存在感のあるレンズですが、ここがもうコダワリの塊のようで、

とのこと。カメラ内補正が当たり前になりつつある昨今の流れに逆らい、レンズだけで歪曲ゼロを目指したというわけだから、まさに真のカメラ好きに向けた製品と言えます。鏡筒が長いのは、光学系のテレセントリック性(センサに対して光ができるだけ垂直に入射するように)も考慮したものと思われます。他の dp シリーズはレンズ設計やコンセプトを流用してミラーレス用交換レンズも発売されていますが、これも交換レンズ化されないかなあ。


ちなみにガラスケース内の展示は背面液晶に製品名が表示されていましたが、特に何か動くわけでもないのにわざわざ AC アダプタを接続して画面を表示させていました。ここは別に製品名シールで良かったんじゃ…?

また、今回の CP+ に合わせて発表された新レンズがこの 24mm F1.4 DG HSM [Art]。フルサイズ対応短焦点 [Art] シリーズとしては 35mm、50mm に続く三本目になります。私はこのシリーズはとても気に入っているんですが、焦点距離的には 35mm、50mm と来たら次は 85mm F1.4 を出してきてほしかった。まあ今までの日本も含め、フルサイズで使っても APS-C で使ってもツブシが効く焦点距離が続いているのでそういう意図なんでしょうが(24mm は APS-C では 36mm 相当となりスナップに使いやすくなる)、待望の 85mm F1.4 [Art] は来年の CP+ 待ちな感じかなあ。

昨年末に発表された二つの 150-600mm のうち、詳細が未公表だった [Contemporary] のスペックと価格も公表されました。

重量は約 1,830g、価格は 15 万円。旧 150-500mm よりは焦点距離が伸びた分若干重くなってしまいましたが、私が使っている APO 50-500mm OS が約 1,970g なので、それと比べると先日体感で量ってみたとおり少しだけ軽くなったことになります。これなら、手持ちでもギリギリ許容範囲。[Sports] のほうはとてもじゃないけど手持ちは無理だったので、アマチュア的な本命は [Contemporary] のほうでしょう。

ただし [Sports] との違いは、直進ズームとしての使い勝手が考慮されていないこと。一応ズームリングを回さずに直進的にレンズを繰り出すことはできますが、トルクの掛かり方がスムーズではなく、中間域だけやたら軽く、500~600mm の区間は妙に重い、という感じなので、基本的にはズームリングで操作することが前提になるでしょう。
ただ各焦点距離でのズームロックは [Sports] 同様に対応しているので、天体撮影等には扱いやすいと言えます。

値段もだいたい予想通りのレンジだったし、これは 50-500OS から買い換えるか悩むところだなあ。

続いてコシナブース。全くのノーマークだった、フォクトレンダー SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical(M マウント)に III 型が登場してきました。

これ、α7 用に去年 II 型を買ったところなんですよね…。何が変わったかというと、デジタル用にセンサへの光の入射角を最適化してきたということですから、完全に α7 シリーズでの周辺マゼンタ被り対策です本当にありがとうございました。
これはもう発売され次第 II 型から買い換えるしかない!と思ったところまでは良いんですが、価格が II 型から約 1.5 倍に上がってしまいました(;´Д`)ヾ。これはそうそう買い換えられない…。カメラ内のレンズ補正アプリで当面は凌ぐしかありません。

今年のコシナブースはレンズのカットモデル展示祭りという感じで、何でもかんでもウォーターカッターで真っ二つに切りまくり(笑。おかげで III 型のレンズ構成もバッチリ確認できました。

で、こちらが今までの II 型。もうレンズの全長からして違う、全く別物のレンズです。

旧型のレンズ構成。一目瞭然ですが、II 型が 6 群 8 枚だったのに対して III 型は 9 群 11 枚というまるっきり違うレンズ構成になっています。dp0 Quattro のレンズが長かったのと同様に、経路を長くすることで多重に光学補正をかけつつ、センサに対してできるだけ垂直に入射するようにしているということでしょう。III 型の設計であればマゼンタ被りだけでなく、α7 シリーズで発生する周辺の像流れも軽減されることが期待できるだけに、これはたいへん気になります。まあそうそうすぐには買えませんが…。

他にも ULTRON 35mm F1.7 の参考出品やマイクロフォーサーズ向け NOKTON 10.5mm F0.95、ツァイスブランドで Otus や Loxia など、新レンズ群を精力的に展示していました。

そして Manfrotto ブース。

何の前触れもなく発表された、190 シリーズ三脚のツイスト(回転)ロック版「190T シリーズ」が展示されていました。

三脚はレバー式はワンタッチで伸縮できるものの機構が大きく重くなりがち、回転ロック式は逆にコンパクトで軽くできるけど設置に時間がかかりがち、ということで一長一短です。長年レバー式にこだわってきた Manfrotto が回転式を出してくるということ自体驚きですが、使い勝手はどうでしょうか。私はレバー式しかじっくり使ったことがありませんが、回転ロック式のフラッグシップ GITZO ユーザーであるクマデジさん曰く「GITZO なら 1/4 回転するだけですぐにロック/リリースされる。これは回転量が多くて GITZO ほど使いやすくなさそう」とのこと。GITZO も Manfrotto も同じグループ企業なので技術流用しているのかと思ったら、そこは差別化されているようですね。私はセッティングがラクなレバー式のままでいいです(笑。

トラベル三脚 befree もシリーズ化されて、通常のアルミモデルにはカラバリが追加され、さらに上位モデルとしてカーボン版が登場しました。初代モデルを買った私としては気になるところですが、確かに比べるとただでさえ軽かったアルミ版に比べてさらに一段軽くなっていて、これなら旅行に躊躇なく携行できるレベル。ただし値段もアルミの約 2 倍になり、実売でおそらく 40,000 円前後になると思われます。それでも同じくカーボンを採用した GITZO のトラベラー三脚の半額なので、コストパフォーマンスは高いか。

あと現場で見るまでノーマークだったんですが、ギア雲台にも新型「MHXPRO-3WG」が登場していました。

今までギア雲台といえば精密性は高いけど大きく重く高価いという三重苦でそうそう手が出ませんでしたが、これは樹脂製で軽く、かつ実売が 2 万円台中盤になるとのことで、これなら手が出る!

しかも、角度調整用のノブを倒すと角度固定が解除されてフリーに動かせ、ノブを離すとまた固定される、という新機構を採用。ギア雲台の精密さと 3 ウェイ雲台の手軽さを併せ持った、非常に扱いやすい雲台と言えそうです。私は今使っている 3 ウェイ雲台を昨年発売されたハンドルが収納できる新型に買い換えようかと思ってましたが、買うなら俄然こっちかな…。

[ Sony α7 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS ]

ということで、私の CP+ レポートはここまで。

会場でお会いした方もお会いできなかった方も、お疲れさまでした。また来年お会いしましょう!

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