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「nasne」’21年春復活、バッファロー継承。PS5ロンチ時torneアプリは非対応 – AV Watch
昨年秋に惜しまれつつ販売終了したソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のネットワークメディアストレージ「nasne」が、1 年半の空白期間を経て 2021 年春にバッファローに継承され、改めて発売されることが発表されました。
nasne は PS3 の高速 UI を活かしたテレビチューナー/レコーダーアプリ「torne」を発展させる形で登場した NAS 型 HDD レコーダー。2011 年の発売から既に 9 年半が経つ今でも愛用するユーザーは多く、かくいう私もその一人。発売日に購入した初代 nasne が今年内蔵 HDD が故障し、既に販売終了して買い換えもできないと途方に暮れていたところ 1TB モデルの新古品を運良く入手できたのもつい最近の話です。
Netflix や Prime Video などの VOD が普及してテレビ番組を録画することも随分減ったし、BD レコーダーでも家の内外からネットワーク越しに録画番組を視聴できるようになって久しいですが、何だかんだでサブのレコーダーとして nasne は重宝しています。あと数年もすればほぼ VOD で事足りるだろうからそれまでの繋ぎとして今の nasne を大事に使おうと思っていた矢先、想像していなかった展開となりました。
企業の買収や事業売却でもないのに特定の製品だけを企業間で継承するという取引はなかなか珍しい。「torne から利用できる NAS 型レコーダーをバッファローが発売」ではなく「nasne」というサブブランドごと移管するわけですからね。上記 AV Watch の記事によるとこの取引はバッファロー側から SIE に持ちかけたもののようですが、nasne のかつての開発者インタビューからはこの製品にかける並々ならぬ思い入れを感じることができ、開発陣としてはどうにかして継続したかったという思いがあったのではないでしょうか。
それに対してストレージや NAS、ネットワーク機器を得意とするバッファローから引き受けたいという申し出があれば、異例な取引が成立した経緯もなんとなく想像がつきます。利害関係以上に双方の nasne への愛によって交わされた契約なのでしょう。
間もなく登場する PlayStation 5 への対応は現時点では未定とのこと。しかし PS4 タイトルの大半と互換性がある PS5 のことだからハードウェアに最適化はされないまでも普通に使えてしまいそうな気がします。また PS5 発売直前というタイミングでの発表は、何かしらの含みがあってのことだと考えるのが自然でしょう。
まあ、私は nasne を PS3/4 ではなくスマホ/タブレットの TV SideView アプリや DLNA 機器経由で使うことがほとんどで、torne アプリの爆速 UI の恩恵はほとんど受けていないんですけどね。でもバッファロー製 nasne が発売されたら、この取引を成立させた両者に敬意を表して一台買い増したい気がしています。
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