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金沢ブラックカレー キッチン ユキ

先日の金沢滞在中、せっかくだから本場で金沢カレーを食べようと密かに計画していました。本当は秋葉原や横浜のお店にときどき食べに行っているアルバに行きたかったのですが行けそうな日が定休日だったので諦め。他の名店と言われる店を探した結果こちらのお店に辿り着きました。

キッチン ユキ

近江町市場のすぐ近くにある商業施設「金沢エムザ」の地下レストラン街にあるお店です。本店は松任の方にあるらしいですがちょっと遠いのでこちらへ。

複雑な歴史を持つ金沢カレーですが、チャンピオンカレーが編纂した歴史資料によるとアルバとこのキッチンユキは金沢カレーの始祖といえる「洋食タナカ」の直系といえるようですね。

金沢カレーの歴史 - チャンピオンカレー
ここさえ読めば他は要らない!?「金沢カレー」の歴史・成り立ちを、1次資料や聞き取りにもとづいてまとめた金沢カレー情報ページの決定版。金沢カレーを作ったチャンピオンカレーだからこそ分かるジャンルの成立史や、代表店舗間の関係、また滅多に公開されることのないカレーレシピに関する秘密まで!弊社の歴史と共にご紹介いたします。

それぞれ「洋食タナカ」からレシピを受け継いで五十年以上経っているからその間に少しずつ味は変わってきているでしょうが、源流に繋がる味ならば食べてみるしかありません。

ちなみにキッチンユキでは金沢カレーのことを「金沢ブラックカレー」と呼称しているようです。
北陸でブラックというとむしろ富山のブラックラーメン(これも「ブラックラーメン」と呼ばれるようになったのはここ二十年以内のことだけど)だと思いますが、北陸にはなんかブラック縛りみたいなものがあるんでしょうか。

メニューはカレーに様々なトッピングをつけるスタイルでアルバやゴーゴーカレーとよく似ています。が、カレーだけでなくハヤシライスやパスタ・うどんも選択肢にあるのが面白い。カレー専門店ではなくあくまでレストランとして営業しているようです。

というわけでオーソドックスにトンカツカレー、さらにウインナートッピングで注文してみました。
ステンレンス製のカレー皿に千切りキャベツと一緒に盛られて出てくるのがザ・金沢カレー。

そして先割れスプーン、これでこそ金沢カレーですよ。
先割れスプーンというと昭和時代の先割れスプーンは先端が申し訳程度に割れているだけだったと思いますが、金沢カレーのスプーンはフォークを兼用できるようしっかりと割れていて、トッピングの揚げ物類が食べやすくなっています。

金沢カレーの中でもカツにとんかつソースをかけて出す派(ゴーゴーカレーほか)とかけない派(アルバほか)がありますが、ユキはソースかけて出す派でした。
個人的には最初はカツとカレーのハーモニーを楽しみたいからソースかけない派(かけるとしても後で自分でかける)だったりします。

トンカツは衣サクサク、肉も柔らかくてアルバのトンカツよりおいしいかも。アルバのジャンクな感じのカツも好きですけどね。

ウインナーもパリッと炒められてておいしい。

肝心のカレーのほうは、金沢カレーらしいコクのある優しい味。アルバよりもさらに甘口ではないでしょうか。私としてはもうちょっと辛い方が好みだけど、さておきこのコク深さは良い。大まかな方向性としてはアルバと似ていつつも、アルバとは違う「キッチンユキの味」があると感じました。

関東に出てきていない貴重な金沢カレー、ごちそうさまでした。
また帰省のタイミングで他の金沢カレーも探訪してみようと思います。

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