金沢にし茶屋街を散策したときに立ち寄った「忍者武器ミュージアム」が思いのほか楽しかったので個別エントリーでご紹介。
にし茶屋街に入ってすぐのところにある建物で、施設のしつらえは外国人観光客を強く意識しているようですが日本人でもとても楽しい場所でした(入館料がかかります)。
ミュージアムの展示室は 2F にあり、階段を上ったところでいきなり真剣がお出迎え。それも名刀・正宗ですよ!
ファイナルファンタジーシリーズでは最強の武器でもある正宗にこんなところで出合えるとは。「正宗」というのはこれを打った刀工の名前だから正宗は他にも多数あるわけですが、金沢城の展示室とかじゃなくてこんな観光客向け施設に置いてあるだなんて想像してなかったから衝撃を受けました。
というわけで「忍者武器ミュージアム」という名前でありながら忍者だけでなく武士の刀や甲冑も展示されているわけです。
これは外国人観光客でなくても興奮しますね。オトコノコ心をくすぐられる。
忍者武器ミュージアムならばこれがなくては始まらない、手裏剣は当然展示してあります。
一口に手裏剣といっても様々な形があるんですね。どうやって使い分けていたんでしょうか。
短刀。よく知りませんが装飾の具合からいって忍者ではなく侍が差していた短刀でしょうか。
真剣は刃文の曲線が美しくていつまでも眺めていられそうな気がしてきます。刀に魅入られる感覚、わかるなあ。
忍者の道具と言えばこれも外せない、撒き菱と苦無(くない)。現代のようにゴム底の靴がなかった時代にこの撒き菱は痛そう。
苦無って漫画やゲームの世界では飛び道具として扱われがちですが、実際にはサバイバルナイフやシャベルのように使ったり、壁や岩間を登るときの手・足がかり(登山用具でいうところのペグ)として使ったり、万能ツール的な使い方が本質だったようですね。
これまた中二心をくすぐる手甲鉤。これを見てベアクロー(キン肉マンのウォーズマン)やフライングバルセロナアタック(スト II のバルログ)を連想した人はきっと同世代です。
こんな漫画みたいな武器が本当にあったんですね。まあ右側のツメの曲率の大きいやつは武器というより登器として使われそうですが。
鉤縄。これも武器というよりは移動(高所に登るとき)や捕縛のための道具ですね。
こうしてみると忍者の武器って戦いのためというよりは移動のための道具、またはそれを兼ねていることが多い。現代では漫画やゲームなどの影響で「戦いのプロ」というイメージがついていますが、実際は諜報活動が主だったというから移動したり攪乱したりするためのアイテムが多いのは頷けます。
水蜘蛛!これも本当にあったのか。
実際にこれで水に浮けるかどうかちょっと試してみたくなります。
なお 1F では別料金を払って手裏剣投げ体験をすることができます。手裏剣の種類は車剣と棒剣から選択可能。
忍者の武器や道具をひとしきり見てきた後に自分で手裏剣を投げることができるなんて燃えるんですけど!!
しかしまあ、これがなかなか難しい。
手裏剣を投げて的に当てること自体はそれほど難しくないんですが、的に刺すのがとても難しい。
見事的の真ん中に刺すことができれば景品としてオモチャの手裏剣をもらえたそうなのですが、残念ながらそれは叶いませんでした。でも楽しかった、自分の人生で手裏剣を投げる機会があるなんて思わないじゃないですか。
1F の入ってすぐのところには忍者や侍関連グッズ満載の土産物コーナー。ここがまた外国人観光客で大盛況でした。
スタッフは留学経験者等の外国語が得意な方が多いようで、流ちょうな英語で接客されていて感心してしまいました。
趣ある茶屋街でオトナの散策を楽しむつもりが、中二病どころか小学生男子に戻った気分ですっかり楽しんでしまいました。こんな施設が待ち構えていたとは…。
ここはかつて忍者に憧れたことがある人であればもれなくオススメです。楽しかった!
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