「このマッシュ、マッシュルームの概念超えてる」
新潟の某氏が出張で数年ぶりに東京に来る、しかも旗の台に宿泊するという連絡を受けてそれはこの店で迎え撃つしかない!と思い、私自身も久しぶりに旗の台「スペイン食堂 石井」にお邪魔してきました。
『孤独のグルメ』をきっかけに利用するようになったお店の一つですが、ここはもはやドラマ関係なく食べることが好きな友人を連れて来たい店になっています。
このお店の楽しみの一つがこの黒板メニュー。日替わり(週替わり?)で様々なメニューが登場するので、今日は何が食べられるのかな?というワクワクがある。
スペイン料理だから基本的には魚介がおいしい店ではあるんだけど、牛タン、ハラミ、ひな鶏…う~ん、今夜はどれにするべきや。
まあ、注文の前にとりあえずビールでしょう。長旅お疲れさまでした。
私も最近は外ビールの機会は貴重なので、じっくり味わいながらいただきます。
ビールのつまみ的にまずはヒコイワシの酢漬け。
脂の乗ったイワシをオリーブオイルと酢に漬け込んだもので、絶妙にうまい。私的にはこの店の定番メニューのひとつです。
絶対に外せないのがこれ。「長谷川さんこだわりのマッシュルームの鉄板焼き」。
大ぶりのマッシュルームに細切れのハムを詰めて、ニンニク・ビネガー・オリーブオイルで味付けしたもの。シンプルだけどこれぞうまみの権化、咀嚼が止まらない。
これほどうまかったらボトルワインを入れるしかないでしょう。
スペインワインの白、スッキリとした辛口で料理に合わせるのに最適。
そこに届けられるカキとチョリソのアヒージョ。グツグツ煮え立ってて見るからにおいしそう。
カキは期待通りのプリッ、トロッ、で文句なしにうまいんだけど、そこに重なってくるチョリソー!アヒージョになることでうまみとピリ辛が濃縮されて、めちゃんこにうまい。
これはちょっと想像を超えるアヒージョだった。アヒーーー!
もう少し魚介で攻めます。タラのビスカヤ風(赤ピーマンソース)。
ホロホロに煮込まれたタラの身、それ自体は淡泊な味なのが濃厚な赤ピーマンソースを受け止めることで何か別のものに化ける。
このソース、一滴たりとも残すのがもったいない。それくらいに気に入りました。
料理のうまさに引っ張られてボトルワインさえも最後までもたなかった。というわけで、カヴァ(スパークリングワイン)をグラスで追加投入。
レストランで泡の出る飲み物を飲むとちょっと特別な気分に浸れて嬉しいよね。
メインは牛タンの煮込みガーリックバター。
牛タンはナイフで切らずとも、フォークで崩せるくらいまで柔らかく煮込まれている。そこにガーリックバターソースの期待を裏切らないうまさ。そのソースをマッシュポテトに吸わせて味わえるのもイイ。
これは満足度の高いメインディッシュですよ。
〆はバレンシアパエリア(ウサギ肉入り)。
一般的にパエリアっていうと魚介のイメージがあるけどこのパエリアは肉系。だから味付けもちょっと方向性が違うし、ウサギ肉のプリプリした食感も良い。時にはこういうパエリアもアリだと思います。
いやあ、気がつけばスペイン料理のフルコースになってしまった。
でもここは何回来てもおいしいし、楽しい。某氏とは数年ぶりの再会でしたが(あれ?前回もこの店だったような?)、楽しい時間を過ごさせていただきました。
自分の中のマタドールの血が騒いだ頃にまた来ます。
ごちそうさまでした。
コメント
まだおいしいもの食べていくか、羨ましいな
おいしかったです!