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東京都葛飾区高砂のかつ煮定食

「出会いがあれば別れもある。川の流れのように時が経つ」

高砂

4月から追いかけてきた『孤独のグルメ Season11』もついに最終飯。今シーズンは今まで以上にロケから放送までのスパンが短く、しかも微妙に遠方ばかりだったからリアルタイム巡礼するのも大変でしたがなんとか最後までついてきました。
今回の舞台は京成高砂。自宅からだと前回に引き続いての成田方面でけっこう遠い感覚だったのですが、前々回の市原、前回の山武郡に比べれば全然近い(笑)。それでも浅草から墨田川、荒川、中川と渡ってはるばるやってきました。

今回の五郎の商談パートは京成高砂駅南口にあるこちらのカラオケスナックでした。

スナック紫陽花

スナック紫陽花

まあ昼間に行っても当然やってるわけないから外観だけ。でも紫陽花の季節にスナック紫陽花でロケ、って洒落てるなあ。
私は人生でカラオケスナックなんて人に連れられて二回行ったことがあるだけ。でもゴローは商談でけっこうこういうお店に来ますよね。そんなにスナック業界に顔が利くんだろうか(笑。

五郎が「腹が、減った」と探し当てた店はこのスナックから歩いてすぐのところにあります。

御食事処 ときわ

ときわ

Season11の最終話にして、まるで『孤独のグルメ』の原点に立ち返るかのような大衆食堂。こういう店、いいじゃないか。

お客さんは全体的に年齢層高めで、しかも昼飲み率高し。平日でも半分くらいは飲んでるんじゃないか?食堂といいつつほぼ大衆酒場だ。でもそういう緩い空気感の中に食事だけの客も当たり前のように同居しているのが妙に居心地いい。

さて、何を食おう。

ときわ

大衆食堂の王道中の王道、という感じのメニュー。丼の選択肢が多いけど汁物もとん汁、たまご汁、わかめ汁…と多種多様。定食は豚肉炒めや麻婆豆腐といった定番の中にゆで豚となすのおろしポン酢なんてのがあるのがちょっと嬉しいじゃないの。夏っぽい。

ちなみにこの店は混んでくると相席上等で、このメニュー表とか醤油やソースを互いに融通し合うやりとりがまた大衆食堂らしくてとても良い。

ときわ

そして顔を上げると壁一面のお品書き!反対側の壁にも埋め尽くさんばかりの勢いで、しかも重複がほぼないのが恐ろしい。
和食、中華、洋食なんでもござれ。しかもお酒だって日本酒や酎ハイを筆頭にマッコリ、スパイス焼酎カルダモンなんてのまで!どんな気分の日でもこの店に来れば対応できそうだ。

主食とおつまみが分け隔てなく書かれたメニューを読み解いていくと、定食にちょっとおつまみをプラスすることでオリジナルセットを作るのが楽しそうに思える。ここに並んだ大量のおつまみがすべておかずとして立ち上がってくる!

ときわ

注文を済ませると、店員さんが熱いお茶…とさらにお冷やを持ってきてくれました。暑くなってきたこの季節、店に入ったらまず熱いお茶で一息の前に冷たい水が欲しいというもの。これはありがたい。
でも一人で両方もらえるとは普通は思わないので、聖地巡礼で来たと思しき隣のお客さんはどちらかの選択制と勘違いして少し戸惑ってました。

ときわ

というわけでさっそくかつ煮定食から。

うおお、たまらん!この香り。
見た目も飴色のような濃い茶色から黄色、白へのグラデーションが食欲そそりまくり。グツグツと煮立ち湯気が立っているが、俺の食欲も負けずに沸き立っている。

ときわ

大人になってみるとかつ丼よりもかつ煮の良さがよく解る。出汁で煮詰まったとんかつを白飯で追っかけて良し、かつ丼のように白飯に載せて食べても良し。さらには酒のつまみにもできるときたもんだ、かつ丼じゃつまみにならない。
その食べ方の幅広さが、食事の段取りを楽しむ『孤独のグルメ』の流儀…久住流との相性が良い気がする。

ときわ

かつ煮と食べる白飯って、かつ丼のごはんとは別物って感じがする。つゆのかかったごはんじゃなくてこの純白の米でかつ煮を受けて立ちたい日もある。

味噌汁、ややぶつ切り気味になったネギがおかず感あってとても良い。

ときわ

煮物の小鉢とお新香。この定食の脇役なれど、彼らがいないと味が一辺倒になっていけない。こういうのがいい仕事をするからこその定食ってやつだ。

ときわ

これだ…かつ煮、大正解。
この豚、衣、卵、つゆ。それがアツアツ。全部が一丸となってうますぎる。

かつ煮って、肉なのにやさしいんだよ。この甘みとかさ。
とんかつを揚げるのだってひと手間なのに、それをさらに出汁で煮込もうと最初に思い付いたのは誰なんだろう。

ちなみにこの店のとんかつに使われているのは林SPFポーク。多くのとんかつの名店で使われている銘柄豚だからおいしくないわけがない。でもそれでいて、肉の良さに頼り切っていない、出汁の味や煮込み具合のちょうど良さがある。

いいよなあ…このかつ煮、週に一回くらい食べたい。それくらい自分の中では定番的な、かつ忘れがたい味。

ときわ

続いてオムライス定食。かつ煮と双璧をなすこの店のエース定食。
ちなみにかつ煮やオムライスと同じくらいチャーハン定食も注文されていて驚きました。和洋中それぞれの定食がどれもトップクラスの実力を持っているなんて、まるでスポーツでいうドリームチームのようじゃないか。

このオムライス、チキンライスを薄焼き卵でくるんだ昔ながらのタイプでありながら平皿の半分をトマトソースで浸してくるあたり、ただの大衆食堂のオムライスとは一味違うという主張を感じる。

ときわ

チキンライス、しっとりとしていてうまい。トマト感はありつつも洋食に振り切ってない和の味わいを感じる…これは出汁か何かが入ってるんだろうか。でもあのかつ煮を経てこのオムライスを食べると、実にこの店らしい味だと感じる。味噌汁を添えるに相応しいオムライス。

ときわ

オムライス定食についてくるクリームコロッケ。オムライスにもキャベツとパセリがついてたのに、このコロッケにもついてくるのか。思ってたよりもしっかりしたサイドメニューがついてきてお得感ある。

ときわ

ほわほわ、トロトロ。このクリコロ、いい。
そのまんま食べてもいいしオムライスのトマトソースにちょっとつけて食べても絶品。衣がカラッと揚がってるのがいいんだよなあ。かつ煮のうまさもこの揚げ技術に支えられてるに違いない。

ときわ

オムライスにもう一品洋食おかずを組み合わせるなら何だ…?と壁メニューとにらめっこした結果選んだチキンソテー。
想像以上に立派な一枚肉のソテー!これもまた素晴らしい。

表面がカリッとなるよう炒められたチキンに、生姜醤油系かな?のソースが絶品。このタレのおかげで付け合わせのキャベツやスパゲッティーがさっきのコロッケの添え物とは別の顔を見せる。
これは花マル級のうまさ。あの大量のメニューの中からこれを探り当てた自分を誉めたい。

ときわ

こちらは焼きなす。五郎は煮浸しを頼んでたけど、私は焼きなすが好き。
でっぷりとした茄子に細かく包丁を入れてちょうどいい具合に焼き上げてある。薬味が生姜の他にマヨネーズってのも大衆食堂らしい楽しさ。

ときわ

裏返してみただけでわかる、うまみジュワジュワ系焼きなす。ここにちょっと醤油を垂らせばもう天国。

「空腹はおいしさの侍女である」って、かの神学者トマス・ヤキナスも言ってたっけ。(言ってません)

ときわ

この茄子に組み合わせるべき和のおかずは…と考えて選んだのは「赤尾鯛の粕漬焼」。もう見るからにうまそうなんですけど!

白身魚の西京焼きとか粕漬焼きってなんでこんなにおいしいんだろう。しかもおかずでも、酒のつまみでもどちらでもいける。そして大根おろしの他に生姜の佃煮?甘露煮?っぽいのが添えられているのがまた良い。焼魚のうまみをさらに深めてくれる。
「ふらっとQUSUMI」で久住さんが黒むつの粕焼きを頼んでたところをみると、やっぱりこの店の焼魚は当たりと言って良さそう。

ときわ

注文していた稲庭うどん定食の天ぷら盛り合わせが先に届けられました。うどんの前に天ぷらで一杯やってて、という蕎麦屋みたいなあしらいが嬉しいじゃないの。(飲んでないけど)

天ぷらの具は日替わりかもしれないけどこの日は海老、いか、きす、茄子、サツマイモ、ピーマン、カボチャといった顔ぶれでした。とんかつやコロッケでも思ったけどこの店揚げ物がうまい。そっち系の専門店でもやっていけそうなおいしさ。

ときわ

そこに稲庭うどん登場。夏の訪れに相応しい、こういう店なら冷やし中華よりもこういうのが似合う。そうめんでもいいんだけど外で食べるならこういうちょっとコシのある麺のほうが好きかも。

しかしこの店が抱えるあの壁一面のメニューから、五郎が追加注文で稲庭うどんを選ぶと予想できた人はほとんどいないんじゃないでしょうか。

ときわ

細麺のツルツル。激アツからの冷やし、いい流れじゃないか。
いろんな薬味でちょっとずつ味を変えながら楽しむのもいいし、天ぷらを途中から天つゆじゃなくうどんつゆに浸して食べるのもまた良し。

初夏にぴったり爽やかうどん。ひんやりした喉ごしで〆、これからの季節にすごくいい。またやろう。

ときわ

放送前にも関わらず店内に久住さんのサインが飾られてる!と思ったら、今回のドラマじゃなくて以前に別の企画で久住さんが来たときのやつでした。原則として原作コミックに登場しないお店を番組スタッフが厳選するスタイルの『孤独のグルメ』において、久住さんが来たことある店が選ばれるのは珍しい。ちなみにSeason10第1話のよしの食堂も久住先生原作『食の軍師』のモデルになったことがある店でしたが、そういえばあそこでもかつ煮(煮カツ)を食べていたという奇妙な一致が。

いろいろ食べて大満足。シーズンの大団円に相応しい内容だった。
でもチャーハン定食も気になるし、今回は飲まなかったけど飲みに来たらまた別の楽しさがあるんだろうな。成田より近いとはいえ高砂ってけっこう遠いけど、店員さんの温かさもいいしまた来てみたいお店です。

そんなわけで、私の聖地巡礼Season11もこれにて完結。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。そして何より松重さん、久住さん、番組スタッフの皆さん、今シーズンも楽しい番組をありがとうございました。

またどこかの店でお会いしましょう。
ごちそうさまでした。

■ドラマ『孤独のグルメ Season11』聖地巡礼エントリーまとめ
第1話 神奈川県藤沢市善行のさばみりんと豚汁 / 再訪
第2話 東京都港区西麻布のタンドリーチキンとマトン・マサラ / 再訪
第3話 東京都文京区千石のラムショルダー発酵菜スパイシー炒めと豚バラきゅうりガーリックソース
第4話 神奈川県厚木市本厚木のバーニャカウダと脾臓のパニーニ
第5話 神奈川県横浜市上飯田町のブンティットヌングとチャージョー
第6話 東京都目黒区池尻大橋の豚のうす切 鉄板焼
第7話 東京都北区東十条のカジキのムニエルホーレン草のクリームソース / 再訪
第8話 埼玉県蓮田市の台湾ラーメンと水餃子
第9話 茨城県取手市のレバステーキ定食
第10話 千葉県市原市高滝のアジフライとハガツオフライ
第11話 千葉県横芝光町のまぐろガーリック焼定食
第12話 東京都葛飾区高砂のかつ煮定食
→その他の聖地巡礼エントリーはこちら

『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート
ドラマ&漫画『孤独のグルメ』の聖地を実際に巡礼してきた本人によるまとめです。(一部未巡礼店あり)。ドラマ『孤独のグルメ』漫画『孤独のグルメ』

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